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新燃岳噴火続く、噴煙一時3000メートル 積もる灰、募る不安

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火山灰が舞う温泉街をパトロールする消防隊員(7日午前、鹿児島県霧島市

 6日に7年ぶりに爆発的噴火が発生した宮崎、鹿児島県境の霧島連山新燃岳(1421メートル)は、一夜が明けた7日も活発な活動が続いた。爆発的噴火は7日も午前9時までに11回を数え、山麓の集落では断続的に灰が降り続いた。終息する気配のない噴火に、住民らは不安を募らせている。

 気象庁によると、7日は午前0~9時に計11回の爆発的噴火が発生した。噴煙は一時3000メートルの高さまで上昇し、7日未明には大きな噴石が火口から約900メートル先まで飛ぶのも観測された。同庁は噴火警戒レベル3(入山規制)を継続し、火口から約3キロの範囲で大きな噴石に警戒するよう呼び掛けた。

 新燃岳に近い周辺自治体では、早朝から灰混じりの風が視界を遮り、マスクをつけて通勤する人や通学する小学生の姿が目立った。

 宮崎県えびの市の登山客などが利用するホテルでは、6日の噴火を受けて宿泊客のキャンセルが相次いだ。職員の男性(62)は「灰がたちこめて目の前が見えず怖い。今は宿泊客と職員の安全が第一で、ガスを計測する機械から目が離せない」と緊張した様子。

 春に見ごろを迎えるミヤマキリシマの花など山の植物への影響も心配だという。「登山客の足が遠のかないか、先行きが不安だ」とつぶやいた。

 鹿児島県霧島市の特産品販売所では職員が店の前をほうきで掃いたり、外に陳列していた野菜を店内に入れたりといった作業に追われていた。いつもより30分ほど早く出勤したという牧園町特産品協会の塚田純二事務局長は「掃いても掃いても火山灰が舞ってしまい、どうしようもない」と疲れた表情を浮かべた。

 販売所に野菜を卸している農家からは「ブロッコリーなど葉もの野菜の出荷が難しくなるかもしれない」などと不安の声が上がっているという。「風評被害も含めて、地域の農業への影響が心配だ」と話した。

 7年前の爆発的噴火で多数の住民が避難を強いられた宮崎県高原町では、7日未明から朝にかけて1世帯2人が町中心部の福祉センターに自主的に避難した。町総務課では24時間体制で情報収集や町民への対応にあたっており、職員が「噴火の状況は」「風向きは」などと舞い込む問い合わせへの対応に追われた。

 町では比較的火口に近い地区の住民らに直接電話で連絡するなどしており、担当者は「避難に関する情報が出ていなくても、身の危険を感じた場合はすぐに避難場所に移動するよう今後も呼び掛けたい」と話した。

2018/3/7 10:50    日経新聞