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朴前大統領に求刑懲役30年「大統領権限を私物化」

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2017年10月、ソウルの裁判所に到着した朴槿恵前大統領(左)=AP

 【ソウル=山田健一】韓国の財閥から賄賂を受け取った罪などに問われている朴槿恵(パク・クネ)前大統領の論告求刑公判が27日、ソウル中央地裁で開かれた。検察側は懲役30年、罰金1185億ウォン(約118億円)を求刑。朴被告側は無実を主張して結審した。同被告と友人の崔順実(チェ・スンシル)被告を巡る国政介入事件は、2017年の政権交代に多大な影響を及ぼしたことから、国民の関心を集めている。
 朴被告は昨年秋から出廷を拒否しており、27日も欠席した。判決は4月6日に言い渡される。

 検察によると、朴被告は、最大財閥のサムスングループから約束分を含めて433億ウォン(約43億円)を受け取ったほか、ほかの財閥からも賄賂を受け取ったり、要求したりした。

 このほか前政権に批判的な文化人らをまとめた「ブラックリスト」の作成などに関わり、職権乱用や強要があったとされる。朴被告は追起訴された分を含め20以上の事案で罪に問われている。

 27日の公判で、検察は「国民から委任を受けた大統領権限を私物化した。国政に一度も関与していない人物(崔被告)に国政のカギを預けて国家危機を招いた」と求刑理由を説明した。

 朴被告の弁護士は「国家と国民のために善意で(職務を)進めた。私利私欲を追求しようとしたのではない」と主張した。5人いる国選弁護士は「面会拒否で朴被告と会えないまま法廷戦術を練った」(聯合ニュース)とされる。

 判決公判は、収賄を巡る判断が最大の焦点だ。朴被告と共謀関係とされる崔被告は13日の一審で懲役20年の実刑判決を受けた。13日の判決は崔被告と朴被告が共謀関係にあったことを認定。両被告の公判は判事が同じとあって、韓国では朴被告の重刑を予想する声が多い。

 朴被告は17年10月、本来起訴から6カ月の勾留期限が、最長6カ月延長されたことに反発。公判で「法治という名を借りた政治報復は私で最後になることを望む」と発言したあと、健康上の理由で出廷を拒むようになった。

 在任中に絶大な権限を握った韓国大統領が、退任後に罪に問われるケースは少なくない。1995年には全斗煥(チョン・ドファン)元大統領と盧泰愚(ノ・テウ)元大統領が反乱罪などで起訴された。

 97年の大法院(最高裁)で全氏の無期懲役と盧氏の懲役17年が確定した。その後、全氏と盧氏は有罪確定と同じ年に特赦を受けた。

 清廉なイメージで国民の支持を得て大統領に当選した朴被告の収賄事件は、17年の大統領選で文在寅(ムン・ジェイン)氏が9年ぶりの政権交代を実現するのに追い風となった。仮に朴被告が有罪になった場合、文氏が特赦に踏み切るかどうかも焦点になる。

2018/2/27 19:30    日経新聞