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「北の100隻沈没のはず」…飛翔体目撃の漁師

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日本海で漁をする漁船が停泊する宇出津港。北朝鮮のミサイル発射に不安が高まっている(29日、能登町宇出津で)

 北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイルICBM)が青森県西方の沖合約250キロ・メートルに落下した29日、日本海の好漁場「大和やまと堆たい」で操業していた石川県漁協の中型イカ釣り漁船3隻が読売新聞の電話取材に応じ、ミサイルとみられる「赤く光る飛翔ひしょう体」を目撃したと証言した。

 石川県は29日朝、被害がないことを確認したが、漁船は落下地点から約140キロの近さで操業していた。命をかけて漁を行う漁師や家族からは、不安と憤りの声が上がった。

 「炎を噴き出しながら赤く光る物体が頭の上を飛んでいった」。能登半島北方約300キロの大和堆の南方海域で操業していた中型イカ釣り漁船「第68徳洋丸」(能登町)の船長(70)は午前4時頃、男性機関長からの報告に衝撃を受けた。船に備えられた衛星放送が映るテレビでニュースを確認すると、「北朝鮮がミサイルを発射した」と報じていた。船長は「まさかミサイルだったなんて……」とため息をついた。

 同じ頃、同海域で操業する別の漁船「第5成雄丸」(同町)の船長(55)にも目撃の一報が入った。飛翔体は「流れ星よりも大きく見えた」という。船長は「ついに私たちの目の届くところにミサイルを発射してきた。生命の危機を感じながら操業する漁師のためにも政府には厳しく対応してもらいたい」と憤った。別の漁船「第88輪島丸」(輪島市)の乗組員も飛翔体を目撃した。

 3隻は県漁協のイカ釣り漁船でつくる「石川小木船団」(全12隻)で、現在は大和堆の南方海域で操業している。船団長(64)によると、操業海域はミサイルの落下地点から南西に約140キロしか離れていないとみられるという。

 海は近日、しけが続き、荒れている。20日夕には北朝鮮からとみられる木造船5隻ほどが沈んでいたのを確認した。船団長は「大和堆周辺だけでも100隻ほどが沈没しているのではないか。自国の漁師の命を軽視する北朝鮮が許せない」と話した。

 家で帰りを待つ漁師の家族も心配でならない。府中船長の妻(51)は29日朝、能登町宇出津の自宅でニュースを見て、夫の無事を祈った。夫から衛星を利用した船舶電話で無事を知らせる電話があったのは午前9時過ぎ。夫の無事を確認し、「近くに落ちなくてよかった」と胸をなで下ろした。

 漁は、しけなどの海の状況に左右されるため、どこで操業しているかは家族にもわからない。妻は嘆く。「ミサイルが発射される度に心配でたまりません」

2017年11月30日 17時50分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

落下していく北ICBM、旅客機から目撃相次ぐ

 北朝鮮が29日に大陸間弾道ミサイルICBM)を打ち上げた問題で、日本航空などの複数の旅客機から、落下していくミサイルが目撃されていたことが国土交通省などへの取材でわかった。

 こうした目撃が相次ぐのは異例という。

 日本航空によると、新潟沖を飛行していた羽田発ロンドン行きの旅客機の機長らが同日午前4時過ぎ、150キロ以上離れた場所で「明るい火の玉のようなもの」が落下していくのを目撃したという。落下した場所や時間帯からミサイルとみられるという。機長は目撃情報を管制に伝えた。同社担当者は「ただちに危険ということはないが、ミサイルを目視したというのは、これまでに例がない」としている。
2017年11月30日 15時01分    Copyright © The Yomiuri Shimbun