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横綱・日馬富士、引退を届け出…暴行問題で引責

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引退を届け出た横綱日馬富士(21日夕、福岡空港で)=足立浩史撮影

 大相撲の横綱日馬富士(33)(本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身、伊勢ヶ浜部屋)が29日、日本相撲協会に引退を届け出た。

 秋巡業中の10月、鳥取市内で同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩(27)(貴乃花部屋)に暴行を加えた問題の責任を取った。同日午後から福岡県太宰府市内で記者会見に臨む。

 この問題では、鳥取県警が捜査に着手するとともに、日本相撲協会も危機管理委員会で調査を進めている。日馬富士は暴力を振るった事実を認めており、今月27日の横綱審議委員会では「厳しい処分が必要」との見解が示された。

 モンゴルから来日後の2001年初場所、「安馬あま」のしこ名で初土俵。08年九州場所後に大関昇進を果たし、しこ名を「日馬富士」に改めた。12年秋場所後に第70代横綱に昇進。今年秋場所で優勝を飾るなど、幕内優勝は9度を数えた。
2017年11月29日 10時36分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

帰化手続き中だった日馬富士「すべてを失った」

 引退時点で日本国籍を取得していない日馬富士関は、親方として相撲協会に残ることができず、今回の引退で角界を去ることとなった。

 記者会見で今後について問われた横綱は、「相撲に恩返ししたい気持ちがあった」と明かした。実は、日馬富士関は既に日本に帰化する意向を固め、具体的な手続きを進めている最中だった。周囲には、将来は親方として部屋を持ち、後進の指導にあたる構想も漏らしていた。

 「17年間、一生懸命やってきて、一瞬ですべてを失った」。暴行騒動がエスカレートし、瀬戸際に追い込まれていた日馬富士関は、協会関係者に思わずこう漏らしたという。2000年9月に16歳で来日して以来、ここまで積み重ねたものが、自身の愚行でもろくも崩れた無念さを象徴する言葉だった。
2017年11月30日 07時08分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

大学院生だった日馬富士 指導教授「知的で気遣いの人」

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頭を下げる日馬富士=29日午後2時39分、福岡県太宰府市、竹花徹朗撮影

 相撲界を揺るがした暴行問題で、日馬富士(33)が17年の相撲人生に幕を引いた。29日の会見で頭を深々と下げた横綱。詳細が語られない中での引退に、ゆかりの人や母国モンゴルから惜しむ声が上がる一方、絶えぬ暴力への視線は厳しい。捜査を進める鳥取県警は来週中にも傷害容疑で書類送検する方針だ。
 日馬富士が引退を決め、横綱を知る人たちの間には無念の思いが広がった。

 「非常にまじめで、知的好奇心がとても強い人だった」。法政大学大学院の岡本義行教授(70)はそう話す。

 日馬富士は2014年4月、モンゴルの経済や教育を研究したいと同大学院に入学。本場所や巡業がないときは、平日夜と土曜の授業によく出席していた。年2回ほどの宴席にも顔を出し、学生との写真撮影にも応じた。「相撲に集中したい」と今年3月に退学したが、問題発覚後、岡本さんが「大変だね」とメールすると「がんばります」と返信があったという。「知的で気遣いのできる横綱が、なぜこんなことになったのか。非常に残念です」

 日馬富士が18歳からトレーニングに通うエンドウジム(東京)の遠藤光男会長(75)は「暴力はいけないが、ここで引退とは残念で、悔しい」とかみ締めるように語った。通い始めた頃の体重は85~90キロ。「筋肉で体重をつけよう」という遠藤さんのアドバイスを受け、多いときは週3回通って体を鍛えた。

 ラジオで引退のニュースを聞いて、遠藤さんはがくっときたという。「引退勧告を受ける前に潔く身を引くというのは日馬富士らしい。後援者に迷惑をかけたくない気持ちがあったのだろう」とおもんぱかった。

 所属する伊勢ケ浜部屋が夏合宿をする新潟県弥彦村弥彦神社は15年夏、境内の土俵を新設した。「相撲場開き」で土俵入りしたのが日馬富士だった。それがきっかけで、村はモンゴルのトゥブ県エルデネ村と交流を始め、昨夏、中学生6人をエルデネ村に派遣した。小林豊彦村長は交流を始める前、日馬富士が「私が間に入ってもいいですよ」と言ってくれたことをよく覚えている。「子どもたちの視野を世界に広げるきっかけをつくってくれた。引退は残念だが、交流は続けていきたい」と話した。

 日馬富士と10年ほど前から親交がある写真家の宇佐美博幸さん(65)は、テレビで記者会見を見た。「悔しさを抑えているような表情だった。残念の一言につきる」と話す。宇佐美さんはモンゴルの子どもたちに医療支援をするNPO法人「ハートセービングプロジェクト」(東京)の事務局長。日馬富士も08年に会員になり、心臓病を患う子を励ましたり、寄付金を呼びかけたりしてきた。「男気があって素直で、礼を欠かさない。稼いだお金をモンゴルでの学校建設にあてる思いやりのある人。暴行は悪いが、損失は計り知れない。真相が解明されないままこんな結果になったのは納得がいかない」

 父親を交通事故で亡くした日馬富士は、日本の救急車などをモンゴルに届けるNPOの活動にも協力してきた。福井県鯖江・丹生(にゅう)消防組合は、13~16年に更新時期を迎えた救急車3台とポンプ車1台をこのNPOに贈呈。日馬富士鯖江市での贈呈式に出席した。

 同組合朝日分遣所の吉村正典所長(52)は「横綱の威厳があり、物腰も柔らかい人だったので、暴行問題のニュースを見た時は驚いた。社会的な影響力がある立場なので、潔く身を引いたことは良かった」と話した。

2017年11月30日08時19分    朝日新聞デジタル

 

 

土俵内外でやりたい放題 相撲を蹂躙するモンゴル勢に異論

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混乱に拍車をかける貴乃花親方(警察の聴取に「リモコンで殴ったのを見た」と証言した白鵬=右)/(C)日刊ゲンダイ

「テーマにある通り、暴力問題を二度と起こさないようにすることです」

 相撲協会八角理事長(54=元横綱北勝海)が、言葉に力を込めた。

 28日、「暴力問題の再発防止について」と銘打った理事長の講話が十両以上の力士を対象に行われた。角界全体を巻き込み、今や「協会VS貴乃花親方」となっている、今回の事件。

 騒動の発端となったのは、29日協会に引退届を提出した日馬富士(33)の暴行で、もとをただせば「モンゴル村」内のいさかいが原因だ。殴った日馬富士、殴られた貴ノ岩(27)、その場に居合わせた白鵬(32)、鶴竜(32)ら、事件に関わっている力士のほぼ全員が同郷の力士たちなのだ。

 そもそも、モンゴル人力士の傍若無人な立ち居振る舞いは、角界でかねて問題になっていた。一般人相手に暴力を振るって土俵を追われた元横綱朝青龍を筆頭に、その例は挙げたらキリがない。この日、福岡県内のホテルで鳥取県警に約7時間半もの事情聴取を受けた白鵬も、土俵内ではやりたい放題。ヒジ打ち、ダメ押しを何度も注意されながらやめようとすらしない。

 11月場所11日目の22日には、嘉風に負けた後に物言いを要求。「立ち合い不成立で待った」と勝手に判断し、1分間、土俵上に居座った。

 相撲評論家の中澤潔氏が言う。

「相撲を取った本人が物言いをつけられるというルールは大相撲にはない。そんな力士が手本となるべき横綱を務めているのだから、呆れるばかりですよ。非常に見苦しい。白鵬は自分の抗議が通ると思っていたのでしょう。過去にも、審判団を動かすそぶりをしたことがある。『相撲界はオレの意思で動く』と、思い上がっているのではないか。今の土俵は日本人力士が『その他大勢』になっている。モンゴル人力士は『オレたちの天下だ』と増長してしまっているのでしょう」

 白鵬は千秋楽の優勝インタビューでも「日馬富士貴ノ岩の2人を土俵に再び上げたい」と、お門違いの発言。さらに観客を巻き込んで万歳三唱で締めた。

 これには横綱審議委員会の北村委員長(毎日新聞社名誉顧問)も27日の会見で、「これだけ相撲協会が厳しい状況の中、なんで万歳ができるんだろうか」と非難していた。

■この10年、60場所で優勝54回

 彼らは、「モンゴル力士会」と称して頻繁に酒を酌み交わしている。異国の地で助け合いといえば聞こえはいいが、部屋の垣根を越えて徒党を組み、傷をなめ合っている。この10年の計60場所で、モンゴル人力士の優勝は実に54回。それが、幕内だけで9人もいるモンゴル人同士の「助け合い」の成果かどうかはともかく、やりたい放題の構図となっているのは確かだ。

 相撲ファン吉川潮氏(作家)は「日本人とは文化が違うから、で済ませていいのか」と、こう続ける。

「日本で相撲を取るのならば、日本に同化してくれないと困る。相撲は文化的な側面が強いのだから、なおさらです。勝敗に納得いかないから抗議なんて、謙虚さを美徳とする日本の伝統、慣習から明らかに外れていますよ。近年の取組を見ていても、もはや日本の相撲ではなく、モンゴルのそれです。例えば、がっぷり四つに組んで水入りとか、投げの打ち合い、内掛け、外掛けなどの技といった、相撲らしい相撲が減っている。勝てば何でもあり、は日本の相撲ではありません。そもそも、モンゴル力士会なんてやっていること自体がおかしい。日本人の力士は、仲間内の県人会すらしませんよ」

 もうひとりのモンゴル人横綱鶴竜も休場ばかりで、横綱としてはおろか、力士の体すらなしていない。

 相撲を日本の伝統文化と捉えるなら、誰にも彼にも門戸を開けばいいというものではない。あえて“鎖国”をすることでしか守れないものもある。少なくとも、傍若無人なモンゴル勢に“国技”を蹂躙されるよりは、よほどマシだろう。そう考える角界関係者も実は少なくないのだ。

 今回の騒動では被害者の師匠である貴乃花親方(45=元横綱)の不可解な行動が相撲界の混乱に拍車をかけた。理想のためなら何をしてもいいというならば、それこそ傲慢の極み。「勝てば官軍」のモンゴル勢と一体何が違うのか。

11/30(木) 9:26    日刊ゲンダイ DIGITAL