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白鵬をけんせき処分へ 不規則発言で相撲協会

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白鵬

 大相撲の元横綱日馬富士(33)が幕内貴ノ岩(27)に暴行したとされる問題を巡って、九州場所(福岡国際センター)の優勝インタビューでの横綱白鵬(32)の言動に対し、日本相撲協会が30日午後の理事会でけんせき処分を科す方針であることがわかった。白鵬周辺の関係者が明らかにした。協会は同日に白鵬を東京・国技館に呼び出し、事情を聴いた上で処分を伝える見込み。
 白鵬は千秋楽の26日、土俵わきでの優勝インタビューの中で暴行問題に触れ、「日馬富士関と(殴られたとされる)貴ノ岩関を、再びこの土俵に上げてあげたいと思います」などとファンに訴えた。さらに、観客に呼びかけて万歳した。

 これに対し、横綱審議委員会北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)が翌27日、「何か自分でできるような感じでね。そういうことを言うのは横綱としておかしいのではないか」と苦言を呈していた。日馬富士は29日、暴行問題の責任を取り、現役引退を表明している。

 2007年には、当時横綱朝青龍がけがを理由に休んだ夏巡業中、母国モンゴルでサッカーに興じていたことが発覚し、2場所出場停止などの処分を受けた例はあるが、現役横綱に対する処分は異例。

2017年11月30日15時00分    朝日新聞デジタル

 

 

貴乃花部長では巡業参加できない」白鵬が発言

 日本相撲協会が30日午後に東京・両国国技館で開く理事会で、横綱白鵬関(32)を注意することが分かった。

 関係者によると、元横綱日馬富士の暴行問題で28日に八角理事長(元横綱北勝海)が再発防止に向けて講話した際、白鵬関は「貴乃花巡業部長のもとでは冬巡業に参加できない」などと発言し、理事長から力士会などを通して要望するようたしなめられていた。

 相撲協会は、白鵬関が九州場所千秋楽の優勝インタビューで観客に万歳を要求したことなどについても経緯を聞く方針だ。

2017年11月30日 15時01分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

一部の力士「貴乃花親方のもと巡業したくない」

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八角理事長の講話を聴くため集まった白鵬関(中央)ら。左は鶴竜関(28日、福岡市博多区で)

 横綱日馬富士関の暴行問題を受け、28日に福岡市内で行われた幕内、十両力士への講話。

 日本相撲協会八角理事長(元横綱北勝海)は、日本の国技を背負う力士としての自覚を促した。

 講話は冒頭部分のみが報道陣に公開されたが、相撲協会によると、非公開となった部分で八角理事長は東日本大震災の被災地を慰問して喜ばれたことなどを例に挙げ、「諸君は力士だ。日本の国技といわれる相撲、日本の伝統文化、そして誇りを背負っている。改めて暴力の根絶を胸に刻み込んでください」と厳しい口調で訴えたという。

 講話の中では、今回の暴行問題の詳細は説明されなかったというが、執行部の親方からは長崎県大村市で12月3日に始まる冬巡業についての行動注意があったという。

 協会関係者によると、執行部とのやりとりの中で、相撲協会による調査協力を拒んでいる貴乃花巡業部長(元横綱)が冬巡業に同行する予定でいることに対し、「貴乃花親方のもとでは巡業に参加したくない」との意見を述べる力士もいたという。
2017年11月29日 07時29分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

横綱日馬富士暴行問題 モンゴル勢、結束あだ 白鵬、部屋超え影響力

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横綱日馬富士の暴行問題の経緯

 30日、発表された日本相撲協会の危機管理委員会(委員長=高野利雄・元名古屋高検検事長)の中間報告で、元横綱日馬富士(33)の前頭・貴ノ岩関(27)への暴行問題の一端が明らかになった。見えてきたのはモンゴル力士の部屋を超えた結束の強さだ。貴ノ岩関は協会の事情聴取に応えていない。調査を拒否し続けている師匠の貴乃花親方(元横綱)は、鳥取県警の捜査終了後に応じる意向を見せている。【飯山太郎、上鵜瀬浄】

 約3時間45分という異例の長さに及んだ、日本相撲協会の理事会。危機管理委員会の中間報告からは、横綱白鵬関を中心に大相撲界で一大勢力を誇るモンゴル力士同士の横のつながりがうかがえる。
 中間報告や高野委員長によれば、そもそもの発端は9月に東京都内の飲食店で起きた貴ノ岩関が絡んだ騒ぎだった。モンゴル出身者の飲み会で、貴ノ岩関は秋場所を休場していた若手力士と口論になり、粗暴な行動があったという。

 10月25日、鳥取市内のちゃんこ料理店で、モンゴル力士を中心とした食事会が開かれた。同市の鳥取城北高の相撲部OBである貴ノ岩関や関脇・照ノ富士関、元日馬富士白鵬関、鶴竜関の3横綱ら、翌日の鳥取巡業を前に部屋の垣根を越えてモンゴル力士が集まった。父が同部総監督を務める十両石浦関や同高関係者など、日本人も同席した。

 食事会の終了間際、9月の騒ぎを聞いていた白鵬関が貴ノ岩関に説教。だが、貴ノ岩関を「弟弟子」と呼ぶほど可愛がっていた元日馬富士がかばい、その場を一度は収めた。高級ラウンジに場を移した2次会で、白鵬関が貴ノ岩関と照ノ富士関に母校の恩の大切さを説いているときに、貴ノ岩関がスマートフォンを操作。その態度に元日馬富士が腹を立て、暴行に及んだ。

 危機管理委は中間報告で、いわゆる「モンゴル力士会」についても言及。モンゴル出身力士は例外なく参加する生活互助会で、番付の地位に応じて会費を集め、会費はけがや病気の力士の見舞金や冠婚葬祭の費用に充てているという。その上で力士会の趣旨は生活互助であって食事会ではないとし、「モンゴル力士を集めた定例的な会合は、少なくとも近年は開かれていない。(したがって、そうした会合に出席する、しないが問題になるようなことはない)」とわざわざ書き加えている。

 こうした集まりは、学生出身力士の間にもある。しかし場所前に部屋の異なる力士が集まり、親睦を深めることは、世間には「なれ合い」とも映る。さらに白鵬関が、それぞれの部屋の親方を飛び越して貴ノ岩関や照ノ富士関に説教する姿は、モンゴル力士の間で強い影響力を持っていることも示す。今後、協会はこうした力士間の横のつながりについても自重するよう、指導する必要がある。

貴乃花親方「協力は捜査後」

 日本相撲協会の危機管理委員会は中間報告を行ったものの、問題の全容解明には、やはり被害者である貴ノ岩関への事情聴取が欠かせない。カギを握るのは、かたくなに協会の調査への協力を拒み続ける師匠の貴乃花親方だ。

 協会理事会で、貴乃花親方は八角理事長(元横綱北勝海)の真向かいに座った。この日も協会側から貴ノ岩関の聴取を求められたが、「傷も癒えておらず、精神状態も不安定なので」と拒否したという。一方で、中間報告には反論せず警察の捜査が終わった段階では協力することも伝えた。理事会後に記者会見した危機管理委の高野委員長は、「最悪、それを待ちたい」と、わずかながら安堵(あんど)の色も見せた。

 貴乃花親方には連日、報道陣が殺到しているため、理事会では3日から九州地方で始まる冬巡業について「暴行問題の調査もある」「巡業を見に来るお客さんが土俵そっちのけになってはいけない」と、巡業部長の貴乃花親方の同行を取りやめることを決め、貴乃花親方も納得した。

 協会に対し、軟化のきざしも見える貴乃花親方。しかし先月26日の九州場所千秋楽後に福岡県内で開いた後援会パーティーの席上では、貴ノ岩関の傷の状況について「稽古(けいこ)や、転んでできた単純な傷ではなかった」と重傷であったことを強調し、「誰が被害者で、誰が加害者なのか。正当な裁きを受けなければならない」と訴えたという。協会への報告より警察への通報を優先した理由は「巡業の責任者は巡業部長の自分。自分の判断で警察に委ねた」とした。協会による内々の調査に対する根深い不信感がうかがえる。

 貴乃花親方は、暴行が行われた3日後に鳥取県警貴ノ岩関の診断書とともに被害届を提出。九州場所2日目の11月13日には、より症状の重い診断書を協会に出した。貴ノ岩関は場所を休場したが、その後に危機管理委が調査した結果では診断書の判断は「業務に差し支えない」となっている。貴乃花親方が調査に応じないため、貴ノ岩関の負傷の本当の程度は見えてこない。「孤高の横綱」と言われた現役時代さながらのかたくなさで、「こうと決めたら、てこでも動かない」とぼやく協会関係者もいる。27日の横綱審議委員会の後には、北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)が「(横審の)らち外の話」と断った上で、貴乃花親方の行動を「協会全体が進めることを、ぶち壊す動きで、不可解だという意見が(委員間に)あった」と指摘した。

 一方で「貴ノ岩関はあくまで被害者。弟子が頭から出血するけがをさせられれば、警察に行くのは当然の流れ」と理解を示す親方もいる。「相撲界の論理」と「一般社会の論理」の間で沈黙を守り続ける貴乃花親方。警察の捜査が終わった時、何を語るのか。

毎日新聞    2017年12月1日 東京朝刊