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「保護主義に対抗」明記 APECが首脳宣言 米への配慮にじむ

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APEC首脳会議で撮影に応じる首脳陣(11日、ダナン)=AP

 【ダナン=地曳航也】21の国・地域でつくるアジア太平洋経済協力会議(APEC)が11日、閉幕した。首脳宣言は「あらゆる不公正貿易慣行を含む保護主義に対抗する」と明記。市場をゆがめる貿易慣行に対応する方針にも触れるなど、随所に米国への配慮がにじむ宣言となった。
 昨年11月のAPEC首脳宣言は「あらゆる形の保護主義に対抗する」と表明していた。米トランプ政権が中国企業による不当廉売や知的財産侵害を念頭に「市場をゆがめる措置の是正」を掲げており、今年の宣言には「不公正貿易」のくだりが盛り込まれた。

 宣言から浮かぶのは米国が主張する2国間主義と、APEC本来の多国間主義とのせめぎ合いだ。

 たとえば、域内全域に及ぶアジア自由貿易圏(FTAAP)実現への道筋に関しては、各国・地域が「質が高く、包括的なFTA交渉」を結ぶための能力向上を奨励するとうたった。昨年までは環太平洋経済連携協定(TPP)などをひな型にする考えを示していただけに、2国間協定を重視する米国への配慮がうかがえる。

 米国への配慮はほかにもある。世界貿易機関WTO)に加盟する国や地域の多国間貿易をスムーズにするためのルール「貿易円滑化協定」について「完全な実施を要請する」と明記。不公正な貿易の是正にWTOが十分に機能していないとする米国の主張を踏まえた形だ。

 安倍晋三首相は会談で「自由貿易の持続には公正で実効的なルールが必要だ。APECはリーダーシップを発揮すべきだ。日本はその先頭に立つ」と述べた。

2017/11/11 19:40    日経新聞