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神鋼のJIS取得全工場に立ち入り審査へ 経産相が指示

 神戸製鋼所による製品の検査データ改ざん問題にからみ、世耕弘成経産相は24日、同社が日本工業規格(JIS)の「JIS認証」を受けているすべての事業所に立ち入り調査をするよう、検討の指示を出したことを明らかにした。対象は全国の20事業所へ広がることになる。日本の製造業への信頼性を揺るがしかねない事態を重くみて、政府としても厳しく対処する必要があると判断した。

 経産省によると、既にJISの認証機関が調査に入っている子会社の神奈川県の工場に加え、23日にはJIS認証を受けているほかの全19事業所でも調査をするよう、認証機関に依頼した。JISの認証では製品が定められた規格を満たすほか、十分な品質管理体制をとることも求められ、神鋼グループの体制が認証に適合しているかを重点的に調べるとみられる。

 今月19、20日に立ち入り調査のあった子会社「コベルコマテリアル銅管」の秦野工場(神奈川県秦野市)では、体制の不備に加え、製品が規格を満たしていなかった疑いも浮上。重大な違反があった場合は、認証機関が認証取り消しなどの判断をする。

 神鋼グループでは昨年6月、グループ会社「神鋼鋼線ステンレス」で製造するばね用ステンレス鋼線で、JIS違反が発覚、認証が取り消された。JISで定める強度に満たない製品のデータを基準内に改ざんして出荷していた。今も取り消されたままという。

 神鋼問題では、国土交通省が23~25日の日程で、同社の大安工場(三重県いなべ市)に立ち入り検査に入った。三菱重工業が開発する国産ジェット旅客機「MRJ」が同工場で生産するアルミ部材を使っているため、機体の安全性への影響を調べる。

 同工場が出荷したアルミ部材は、MRJの機体の骨組みや翼の補強に使われている。国交省は航空法の規定に基づいて立ち入り検査を実施。部材に関する書類の提出を求め、工場関係者に事情聴取している。(伊藤舞虹、森田岳穂)

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 〈日本工業規格(JIS)〉 工業標準化法に基づく鉱工業品の国家規格で、製品の品質や性能が一定の水準を満たしていることや、それを証明するための試験方法などを定めたもの。製品が規格を満たすことを示すJISマークは、国に登録された認証機関から認証を受けた事業者だけが使用できる。

 認証を受けるには製品が規格を満たすことに加え、製品のデータを正確に検査したり、品質管理の責任者を配置したりといった管理体制も整える必要がある。いずれかを満たさずにマークを使用すれば、認証が取り消されたり、使用を一時停止させられたりする。

2017年10月24日11時49分    朝日新聞デジタル