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改憲勢力8割に、国会発議に現実味 9条改正、公明は慎重

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バラが並ぶボードの前でインタビューに答える安倍首相(22日午後、自民党本部)

 自民、公明両党と憲法改正に前向きな希望の党日本維新の会を合わせた「改憲勢力」は、国会発議に必要な3分の2(310議席)を大きく上回った。4党の議席衆院全体の約8割に達しており、発議が現実味を帯びる。ただ9条改正を巡っては公明党が慎重姿勢を崩しておらず、希望の党も一線を画す。今後の改憲議論はなお曲折が予想される。
 「希望の党も建設的に議論していきたいとの考えを持っている人が多い。希望あるいは維新、他の党派の方々にも賛成してもらえるよう努力したい」。安倍晋三首相(自民党総裁)は22日夜のフジテレビ番組で語った。

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 自民は衆院選憲法改正を訴えた。首相が特にこだわるのは自衛隊の存在の明記だ。首相は憲法学者に根強い自衛隊違憲論について「そういう論争がある状況に終止符を打ちたい」と改めて力説した。今後、党憲法改正推進本部での議論を加速させる。

 ただ、連立を組む公明は9条に手をつけることには慎重だ。山口那津男代表はNHK番組で「国民の理解が伴わないといけない」と強調した。斉藤鉄夫選挙対策委員長は「野党第1党、第2党も含んだ形で、幅広い合意で提案することが国民投票を成功させるうえでも大事だ」と指摘した。

 改憲勢力衆院では3分の2を大きく超えるものの、参院ではようやく届く程度。9条改正の実現には、公明党の理解を得るのが不可欠だ。改憲に向けて多数派形成が必要になる状況に変わりはない。

 自民の二階俊博幹事長は22日夜、党本部で「選挙を終えても、運び方は慎重でなければならない」と述べた。自民は希望や維新との連携を探りつつ、公明の態度軟化を引き出したい考えだ。

 当初の想定を覆し、野党では立憲民主が議席を大きく伸ばした。「安全保障法制を前提とした憲法9条の改悪に反対」を掲げ、首相と改憲で協力する余地はほとんどない。立憲民主が野党第1党に躍り出ることで「与党プラス野党第1党」による幅広い合意を演出するのは困難となる。

 希望の小池百合子代表はテレビ朝日番組で、憲法改正について「ようやく国民的議論ができるようになった」と意欲を示した。ただ自衛隊の明記に関しては「種々問題がある」と述べ、慎重な見解を示した。実際の改憲項目や条文づくりは、高いハードルになる見通しだ。

 首相は改憲論議について自らは前面に出ずに党側に委ねる方針。2020年の新憲法施行を念頭に、18年通常国会で国会発議をめざすかどうかについて「時期ありきではない」と述べた。

2017/10/23 3:05    日本経済新聞 電子版

 

 

自民圧勝、与党310超…立憲民主が野党第1党

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続々と届く当選確実の知らせに笑顔を見せる安倍首相(22日午後9時56分、自民党本部で)=青山謙太郎撮影

 第48回衆院選は22日投開票され、与党は、自民党追加公認3人を含め、総定数465のうち憲法改正の国会発議に必要な3分の2にあたる310議席を超えた。

 自民党は、単独でも国会を安定的に運営できる絶対安定多数(261)を上回り、圧勝した。安倍首相(自民党総裁)は、争点に挙げた北朝鮮への圧力強化などに国民の信任が得られたとして、第4次内閣を発足させる。立憲民主党は躍進し、野党第1党となった。希望の党は敗北した。小選挙区選の投票率は、読売新聞社の推計で53%前後となり、2014年の前回(52・66%)とほぼ同じ水準となった。

 首相は22日夜のNHKの番組で、選挙結果について「安定した政治基盤のもとに、政治を前に進めろという国民の声だと考えている。一つ一つ結果を出すことに全力を尽くしたい」と述べた。首相は勝敗ラインを「与党で過半数」としていた。

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インタビューで笑顔を見せる立憲民主党の枝野代表(22日午後10時8分、東京都港区で)=小林武仁撮影

 自民党は、2012年12月の第2次安倍内閣発足以来の経済政策「アベノミクス」の成果を強調し、小選挙区選、比例選ともに着実に議席を獲得した。北朝鮮の核実験や弾道ミサイルによる挑発がエスカレートし、情勢が緊迫するなか、首相が国連安全保障理事会での制裁決議採択を、米国とともに主導した実績も支持につながったようだ。

 公明党は幼児教育や高校無償化など、教育費負担の軽減を前面に掲げて戦ったが、小選挙区に出馬した9人のうち1人が落選した。

 首相が9月25日に衆院解散を表明後、野党第1党だった民進党が分裂し、同党出身者は希望の党立憲民主党などに分かれた。選挙戦は自民党公明党の与党と、希望の党日本維新の会共産党立憲民主党社民党の3勢力が争う構図となった。野党候補が乱立して「政権批判票」が分散する結果となり、民進党の分裂は自民党に有利に働いた。

 来年9月には、自民党総裁選が予定されている。首相が野党の意表をついた解散で自民党を圧勝に導いたことから、党内で首相の連続3選を求める声が強まる可能性もある。

 一方、立憲民主党は公示前の15議席から3倍以上に増え、躍進した。憲法改正や経済政策などを巡り、与党との対立軸を打ち出し、首相に批判的な有権者の受け皿となったようだ。枝野代表は22日夜の記者会見で「想像以上に多くの国民が、これまでの政治に『国民から遠い』という意識を持っていた」と躍進の理由を語った。

 希望の党は拠点とする東京都内の選挙区をはじめ、全国で苦戦した。党代表の小池百合子東京都知事は22日午後(日本時間22日夜)、出張先のパリでの記者会見で「非常に厳しい有権者の判断が下った。今回は完敗とはっきり申し上げたい」と語った。

 「政権批判票」を立憲民主に奪われた形の共産党は惨敗した。日本維新の会は厳しい戦いとなった。公示前勢力が2の社民党は伸びなかった。

 憲法改正を巡っては、自民、公明の与党で国会発議に必要な3分の2の勢力を維持し、改憲に前向きな希望の党日本維新の会の両党を加えれば、さらに大きく上回った。

 今回、衆院の総定数は前回より10減り、戦後最少の465(小選挙区選289、比例選176)で行われた。

2017年10月23日 03時44分    Copyright © The Yomiuri Shimbun