今日のニュース

気になったニュース

日産、発覚後も無資格検査 法令順守が浸透せず

f:id:obaco:20171018204832j:image

無資格検査問題で記者会見した日産の西川社長(2日、横浜市

 日産自動車のずさんな管理が改めて浮き彫りになった。9月18日の国土交通省の抜き打ち調査で不正が発覚したが、その後もグループ生産会社、日産車体の湘南工場(神奈川県平塚市)で無資格者が「完成検査」に従事していた。9月29日の「是正した」との日産自動車の主張と明確に異なる。低い法令順守意識と社内状況の把握力の弱さを露呈した。
 日産が11日に実施した社内調査で、湘南工場勤務の2人の無資格者が完成検査を手掛けていたことが見つかった。検査台の上でタイヤの角度などを測定する工程で、無資格者らはハンドルを左右に切る操作などを担当していた。

    関係者によると国土交通省には13日夜に最初の報告があり、日産は「作業を間に合わせるために現場責任者の判断で無資格者を検査工程に入れていた」と説明しているという。日産の国内生産は輸出の伸びなどで2016年度に15年度比2割増の101万台に増えている。工場での人手不足が背景にあるとの見方が浮上している。

f:id:obaco:20171018205102j:image

 2日に記者会見を開いた日産の西川広人社長は「完成検査は国から委託を受けた工程。どんな理由があっても我々の都合で(ルールを)勝手に変えてはいけない。その認識が甘かった」と述べ、陳謝していた。

 ただ、無資格検査は継続されており、問題が発覚した後でも法令順守意識を浸透させられない管理の甘さに批判が集まっている。

 西川社長は再検査が必要な約120万台のリコール(回収・無償修理)を記者会見で表明したが、「検査そのものは確実に行われており、保安基準は満たしている」と説明した。消費者の不安を和らげる意図だったが、制度軽視ともとられかねない発言に国交省の幹部らは激怒。石井啓一国土交通相は「制度の根幹を揺るがす行為だ」と繰り返し批判している。

 日産は上向きかけた国内販売をさらに勢いづかせようと、全面改良した主力電気自動車(EV)「リーフ」を2日に発売したばかり。ただ、相次ぐ不正が水を差している。首都圏のある販売会社では「発売フェアに足を運んでくれる新規顧客が少ないのを肌で感じる」と話していた。

2017/10/18 20:03    日経新聞