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不法移民強制送還の猶予撤廃、全米で抗議デモ 訴訟の動きも

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ホワイトハウス前でトランプ政権によるDACA撤廃に抗議する人々(5日、ワシントン)

 【ワシントン=芦塚智子】トランプ米政権は5日、幼少時に親と不法入国した若者の在留を認める制度(DACA)の撤廃を発表した。首都ワシントンなど全米各地で同日、撤廃に抗議するデモが起きた。制度を導入したオバマ前大統領は「無慈悲だ」と非難する声明を発表。撤廃は違法として訴訟を起こす動きも出ている。
 ホワイトハウス前には正式発表の数時間前から「DACAを守れ」「夢こそアメリカ」といったプラカードを掲げた数百人が集まった。DACAで在留している「ドリーマー」と呼ばれる若者の一人、看護学校生のカルロス・エステバンさん(31)は15歳の時に親に連れられてメキシコから来た。「人の役に立ちたいと努力してきたのに、強制送還されるのかと不安だ。アメリカこそ故国。希望を奪わないでほしい」と訴えた。

 米メディアによると、ニューヨークのトランプ・タワー周辺やコロラド州などでもデモがあり、一部で逮捕者が出た。

 オバマ氏は声明で「何も悪いことをしていない若者たちを(強制送還の)ターゲットにするのは誤りだ」と批判。DACAに法的な問題はないとの見解を示し「これは政治的な決定で、道義的な問題だ」と指摘した。

 ニューヨーク州のシュナイダーマン司法長官は撤廃発表前にツイッターで「(ドリーマーを)守るために訴える」と表明。ワシントン州ファーガソン司法長官も「この無慈悲で違法な政策を阻止するために訴訟を起こす」との声明を出した。ニューヨークやシカゴの市長らも法的措置を取る構えを見せている。

 こうした反発を受け、トランプ大統領は同日、税制改革に関する会合前に記者団に対し「長期的には正しい解決策になる」と強調した。

2017/9/6 9:28    日本経済新聞 電子版

 

 

米、移民送還猶予を撤廃…若者80万人が対象

 【ワシントン=海谷道隆】米トランプ政権は5日、不法移民の若者を強制送還の対象外とすることを定めたオバマ前政権時の大統領令(DACA)を撤廃する方針を発表した。

 対象者は約80万人に上るとされ、実施されれば、米社会に混乱が広がる可能性がある。

 ジェフ・セッションズ司法長官は5日の記者発表で、適正な法執行の観点から撤廃すると表明。米メディアによると、強制送還などの実施までには6か月間の期間を設け、議会が救済措置をとる場合は容認するとしている。トランプ大統領は同日、ツイッターに「議会は仕事をする時だ」と書き込んだ。

 DACAは2012年にオバマ前大統領が決定。16歳までに入国し、同年6月時点で30歳以下だった若者が対象。一定の条件を満たせば2年間は強制送還を免除され、更新も可能だった。
2017年09月06日 02時17分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

トランプ政権「移民の若者救済」撤廃へ 議会から反発も

 米国のセッションズ司法長官は5日、子どもの時に親に連れられて米国に移り、そのまま暮らす不法移民の若者を強制退去の対象としない移民救済制度「DACA(ダカ)」について、6カ月の猶予期間を設けた上で撤廃すると発表した。対象者は「ドリーマー」と呼ばれ、国内に約80万人おり、議会や世論から反発の声が出ている。

 これを受けてトランプ政権は、米連邦議会に対し、6カ月間の猶予の間に現行に代わる制度を立法化するよう求めた。米ニューヨーク・タイムズによると、議会が期限までに立法化できなければ、対象の若者が強制退去に直面する可能性があるという。

 DACAは「幼少期に米国に到着した移民への延期措置」の略称で、オバマ前大統領が2012年に大統領令で導入。制度導入時に31歳未満▽16歳になる前に米国に来た▽重大犯罪で有罪となっていない――などの条件を満たせば、2年間は強制送還の対象としない制度。大統領選中から不法移民対策の強化を掲げるトランプ氏は、DACAを「恩赦だ」などと批判、廃止する考えを示していた。

 ただ、多くの若者や労働者を強制退去させることには与党・共和党や経済界からも慎重論が根強くある。無効を求める訴訟の動きも予想される。このため、与党からは新たな救済策を求める声が上がっている。(ワシントン=土佐茂生)

2017年9月6日01時27分    朝日新聞デジタル