今日のニュース

気になったニュース

トランプ大統領、最側近バノン氏解任 政権屋台骨揺らぐ

f:id:obaco:20170819113525j:image

バノン氏は排外的な政策を主張し、トランプ氏を当選に導いた立役者だった=ロイター

 【ワシントン=川合智之】米ホワイトハウスは18日、トランプ米大統領の最側近であるバノン首席戦略官・上級顧問が同日付で退任すると発表した。大統領による事実上の解任となる。バノン氏は排外的な政策を主張し、トランプ氏を当選に導いた立役者だが、トランプ氏の家族や別の側近との意見対立で解任を求める声が強まっていた。プリーバス前首席補佐官に続いてホワイトハウスの有力幹部の解任や辞任が相次ぎ、トランプ政権の屋台骨が揺らいでいる。
 ホワイトハウスによると、バノン氏とケリー首席補佐官が同日の退任で合意した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、バノン氏は7日に辞表をトランプ氏に出したが、12日に米南部バージニア州で起きた白人至上主義団体と反対派の衝突を受けて発表が遅れていた。

 バノン氏は移民排斥や保護貿易など、トランプ氏当選の原動力となった「米国第一主義」を推進した。政権発足後はプリーバス氏と並んでホワイトハウスの筆頭幹部に就き、政権の「黒幕」とも呼ばれた。しかし、イスラム圏からの入国禁止令が連邦裁判所から差し止められるなど、政策の多くが頓挫していた。

 バノン氏の排外的な主張は、政権内の穏健派とも相いれなかった。トランプ氏の娘婿、クシュナー上級顧問はバノン氏解任を進言。バノン氏は16日の米メディアのインタビューで「毎日が戦いだ」と述べ、米金融大手ゴールドマン・サックス出身のコーン国家経済会議(NEC)委員長らとの確執を公言していた。

 同インタビューでバノン氏は「北朝鮮問題は(中国との経済戦争の)前座だ。軍事的解決はない」などとトランプ政権と異なる見解を主張し、ティラーソン国務長官が記者会見で慌てて打ち消す一幕もあった。米CNNテレビによると、バノン氏のインタビューでの発言がトランプ氏の怒りを買ったという。

 バノン氏は白人至上主義などを唱える「オルトライト(ネット右翼)」を掲げるニュースサイト「ブライトバート・ニュース」の元運営者。同サイトは18日、バノン氏がホワイトハウス退任後、同サイト会長として復帰すると発表した。

 トランプ政権ではフリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)やコミー前米連邦捜査局FBI)長官、プリーバス前首席補佐官、スパイサー前大統領報道官、スカラムチ広報部長ら幹部が相次いで退任している。7月末にホワイトハウスを統括する首席補佐官に就いたケリー氏が立て直しを図っているが、動揺は収まっていない。

2017/8/19 9:55    日経新聞

 

 

まるでハニーバジャー? 更迭されたバノン氏とは

f:id:obaco:20170819131615j:image

「世界一怖い物知らずの動物」とギネス登録されているイタチ科のハニーバジャー(ラーテル)=AP

 「最も危険な男」「トランプ氏の頭脳」「影の大統領」――。18日に更迭されたスティーブン・バノン前大統領首席戦略官・上級顧問(63)には、そんな評がつきまとっていた。昨年の米大統領選から選対責任者としてトランプ陣営に加わり、エスタブリッシュメント(既得権層)への敵視をむき出しにし、排外主義的な「米国第一」をトランプ大統領に振り付け、影響力を行使していたからだ。
 バノン氏の経歴はユニークだ。米バージニア州の労働者階級の家に生まれた。海軍将校を経て、ジョージタウン大で安全保障を学び、ハーバード・ビジネススクールでMBA(経営学修士)を取得。金融大手ゴールドマン・サックスにも在籍していた。メディアへの融資をしたり、映画作成に関わったりするなど、その職歴は実に多彩だ。

 労働組合好きで、民主党びいきの家に育ったバノン氏だが、海軍将校時代に、インド洋に駆逐艦の乗組員として派遣された。在イラン米大使館で人質事件が起き、軍事行動を念頭に置いた派遣だったが、当時のカーター大統領(民主党)が決断できずに駆逐艦は帰港。民主党政権に失望し、「転向」して共和党レーガン氏に傾倒。後にレーガン氏をたたえる映画まで作成した。

 さらなる転機は、2008年のリーマン・ショックに端を発した金融危機ブルーカラー父親が家族のために買いためた通信大手AT&T株が暴落した。慌てた父が誰にも相談せずに売却してしまい、かえって大損。失意の父の姿を見て、バノン氏は、民主党共和党の枠を超えて「ワシントン政治」やウォール街などエリート層を敵視するようになった。

 09年に保守派のポピュリスト運動「ティーパーティー」運動が活発になると、それに参加。「オルトライト」と呼ばれる新右派の旗振り役として、反エスタブリッシュメントや反エリート運動を主導した。白人至上主義的な視点の右派系ニュースサイト「ブライトバート」会長として発信を続け、インタビューを通じてトランプ氏と知り合い、選挙運動に加わった。

 陣営では、トランプ氏の演説を手がけた。イスラム教徒の入国禁止や環太平洋経済連携協定(TPP)の即時撤退を打ち出した。差別主義者だとの批判を受け、物議をかもしたが、白人労働者層などからの支持拡大に貢献。そんなバノン氏の手腕を買って、トランプ氏も新政権発足時から新たにつくった首席戦略官として起用した。

 ホワイトハウスでは、周囲がスーツ姿で身を固めるなか、一人ネクタイもせず、チノパン姿で自由に執務室を往復。無精ひげをはやし、髪もボサボサで、見るからに「異端児」だ。

 ホワイトハウスでは、中東諸国からの入国禁止措置や、環太平洋経済連携協定(TPP)離脱表明を主導。国際協調やグローバル主義を否定し、米国の雇用確保や産業育成を最重視する「トランピズム(トランプ主義)」を推し進めた。

 ただ、シリア攻撃などに強く反対するなど、トランプ氏や同氏の娘婿のクシュナー氏と対立することもあり、4月には国家安全保障会議(NSC)のメンバーから外れ、徐々に影響力が低下。ホワイトハウス内でも他の幹部との衝突が絶えなかった。

 バノン氏のモットーは「ハニーバジャーは意に介さない」。ハニーバジャーは、ラーテルとも呼ばれるイタチ科の小型動物だが、鋭い牙とかぎ爪を持ち、時にコブラやライオンにも立ち向かう。ギネス世界記録にも「世界一怖い物知らずの動物」として登録されている。どんな権力や圧力にも果敢に立ち向かう――。そんな自分の姿を重ねているようだ。

 「トランプ政権は終わった」。ホワイトハウスを去ったスティーブン・バノン氏は18日、米保守系誌「ザ・ウィークリー・スタンダード」にこう語った。

 バノン氏はこの日、ブライトバートの会長に復帰。そして、トランプ政権に揺さぶりをかけるかのようにスタンダード誌に語った。

 「私は今、自由になった。武器を再び自分の手に取り戻した。反対するものは徹底的に潰す」(ワシントン=佐藤武嗣)

2017年8月19日13時07分    朝日新聞デジタル

 

 

「トランプ氏のために戦争」=バノン氏、古巣メディア復帰-米

f:id:obaco:20170819133249j:image

米大統領首席戦略官・上級顧問を辞任したバノン氏=2月23日、米メリーランド州(EPA=時事) 関連ニュース

 【ワシントン時事】米大統領首席戦略官・上級顧問を辞任したバノン氏は18日、ブルームバーグ通信のインタビューで、「私はホワイトハウスを去り、トランプ氏のために、彼の反対派に対する戦争を始める」と述べた。辞任後、直ちに古巣の保守系メディア「ブライトバート」に復帰した。
 また、保守系誌ウイークリー・スタンダードに対し、辞任は自発的だったと主張した。今月7日にトランプ大統領とケリー大統領首席補佐官に、14日をもって辞任すると伝えたという。昨年8月のトランプ陣営入りから1年をめどにしていたとも述べた。
 ただ、バージニア州で12日に起きた白人至上主義者らと反対派の衝突を受けた大統領の発言で混乱が広がり、辞任を延期したと説明した。
 ブライトバートによれば、バノン氏は18日午後には幹部として復帰し、編集会議を主宰した。バノン氏は医療保険制度改革法(オバマケア)の見直し失敗などを念頭に、トランプ政権に対する「反対派」として議会やメディアを挙げており、ブライトバートを舞台に言論戦を仕掛けるつもりだとみられる。

時事通信 (2017/08/19-09:52) 

 

 

バノン大統領上級顧問辞任、ケリー補佐官が更迭

 【ワシントン=黒見周平】米ホワイトハウスは18日、スティーブン・バノン大統領上級顧問・首席戦略官(63)が辞任したと発表した。

 白人至上主義団体と反対派の衝突事件を巡り、トランプ大統領の発言に批判が強まる中、政権運営の安定化を図るため、人種差別的な言動で知られるバノン氏をケリー大統領首席補佐官が事実上、更迭した。

 ホワイトハウス高官の辞任は、7月以降で4人目。バノン氏が政権を去ったことでホワイトハウスではケリー氏の統制が強まり、政策の現実路線化が進む見通しだが、政権浮揚につながるかどうかは不透明だ。

 ホワイトハウスによると、ケリー氏が18日、バノン氏と会談し、バノン氏が辞任を受け入れた。バノン氏は同日中に右派メディア「ブライトバート・ニュース」の会長に復帰。米ブルームバーグ通信のインタビューで「ホワイトハウスを去り、トランプのため議会、メディア、大企業の敵対勢力との戦争を始める」と語った。
2017年08月19日 12時28分    Copyright © The Yomiuri Shimbun