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パラオのカヌーで広島へ…宮崎・日向を出発

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美々津港を出発する奥さん(左)ら

 宮崎県日向市のNPO法人「日本航海協会」理事長の奥知樹さん(51)らが8日、西太平洋の島国・パラオの伝統的な製法で作られたカヌーで、同市美々津港から広島県大崎上島を目指す旅に出発した。

 九州東岸をたどり、瀬戸内海を通って、1か月後の到着を目指す。

 カヌーは丸太をくりぬいた長さ7・5メートル、幅2・8メートル。三重県の県立水産高が1996年、友好提携を結ぶパラオから譲り受け、保管していた。カヌーの存在を知った奥さんが「修理して旅に出たい」と申し出て、借り受けた。

 奥さんは福岡県出身で、船員として全国を転々とした。現在は船員を養成する独立行政法人海技教育機構」(横浜市)の教授も務めている。

 美々津港は、神武天皇大和国に向けて船出したとの伝説がある地。10歳代の頃に日向市の細島港を発着したカーフェリーでアルバイトをしていた縁もあり、拠点を同市とすることを決め、NPOを作った。

 2015年、美々津港にカヌーを運んで修理を開始。ロープの張り替えやマストの補強、塗料の塗り直しなどを続けてきた。修理は可能な限り、元の状態を維持することを心掛けた。

 最も苦労したのは、安定性を保つために船体の横に取り付けられた浮き木の調整。元の部品が腐っていたため、クスの木で造り直し、試験を繰り返しながら仕上げた。

 航海は伴走船と共に10人前後のチームで挑戦する。沿岸2~4キロほどの海域を1日20~30キロのペースで進むことにしている。

 8日は関係者ら約30人が集まって、航海安全を祈願。カヌーは汽笛代わりの貝笛を響かせながら岸壁を離れた。

 奥さんは「船に残る先人のメッセージを読み解きながら修理してきた。航海でも、祖先がたどった道から様々なことを学びたい」と意気込みを語った。

2017年08月10日 15時05分    Copyright © The Yomiuri Shimbun