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東大教授らの論文5本不正認定…実験せずグラフ

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内部調査結果について記者会見する光石衛・東大副学長(右端)ら(1日午後、東京都文京区で)=栗原怜里撮影

 東京大は1日、分子細胞生物学研究所の渡辺嘉典教授らが国際的な科学雑誌に発表した研究論文5本について、改ざん・捏造ねつぞうといった研究不正を認定したと発表した。

 匿名の告発に基づく内部調査で判明した。東京大では2014年にも同じ研究所で論文に不正が見つかっている。

 調査報告書によると、不正行為が認定されたのは、渡辺教授と部下だった丹野悠司・元助教。不正があった論文5本は、細胞分裂にかかわる染色体の働きなどの研究をまとめたもので、改ざん・捏造が計16か所あった。実験を行わずにグラフを作成したり、画像の濃淡を加工して差があるように見せたりしていた。いずれも08~15年に、ネイチャーやサイエンスなどの主要雑誌に発表された。

 調査は、告発があった05年以降の論文7本について行った。渡辺教授はほかにも26本の論文を発表しており、東京大はこれについても不正の有無を年内に調べる。そのうえで渡辺教授らの処分や同研究所の体制改革を検討する。不正があった論文にかかわる研究には、国などから計14億8000万円が助成されており、東京大は返還も協議する。

 渡辺教授は「論文に不適切な画像操作を含む図表が掲載されましたことを心よりおわび申し上げます。結論を覆そうとする意図で行ったものではなく、必要な修正作業を進めております」と釈明している。

 告発では、別の医学系研究科の教授ら5人が関係した論文15本にも疑いが指摘されたが、東京大はいずれも不正はないとした。

2017年08月01日 20時42分    Copyright © The Yomiuri Shimbun