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民間ロケット、宇宙に届かず…太平洋に落下

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濃い霧の中、実験場から打ち上げられた小型ロケット(30日午後4時31分、北海道大樹町で)=守谷遼平撮影

 日本初の民間単独による宇宙空間到達をめざし、新興企業インターステラテクノロジズ(北海道大樹たいき町)が開発・製造した小型ロケット「MOMOモモ」(全長約10メートル、重さ約1トン)が、当初予定された29日から打ち上げ時刻を再三延期をした末、30日午後、同町の実験場から打ち上げられた。

 しかし約1分後に飛行データの送信が途絶えたため、同社はエンジンを緊急停止させ、MOMOは同町沖合約6・5キロ・メートルの太平洋に落下。初挑戦で宇宙には届かなかった。

 同社は2020年頃に重さ100キロ・グラム以下の超小型人工衛星の打ち上げを受注することをめざし、低価格ロケットの開発を進めている。今回の打ち上げは宇宙空間に届くロケットの技術を得る目的で、2分間エンジンを燃焼させて打ち上げ4分後に最高高度に到達させ、大気圏と宇宙空間の境界とされる高度100キロ・メートルを超える計画だった。
2017年07月30日 21時28分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

宇宙ロケット、打ち上げ失敗 エンジン緊急停止

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観測ロケット「MOMO」の打ち上げ後、記者会見する実業家の堀江貴文氏(30日午後、北海道大樹町)

 実業家の堀江貴文氏らが創業したロケット打ち上げベンチャー(VB)、インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は30日午後4時32分、観測ロケット「MOMO(モモ)」を打ち上げた。発射約80秒後に機体からの通信が途絶えたためエンジンを緊急停止した。途絶の原因は不明。地上100キロメートルの宇宙空間には到達しなかった。堀江氏らは午後7時半から記者会見に臨んだ。

■堀江氏「残念だが貴重なデータが取れた」

 堀江氏はツイッターで「無事ロケットは離床して飛んでいったが、残念ながら宇宙までは到達できなかった。しかしながら貴重なデータが取れたのでリベンジして宇宙まで飛ばす日も近い」と述べた。

 打ち上げ直後は正常に飛行したとみられるが、打ち上げ数分後に機体側で異常を検知したため、司令室から緊急停止コマンドを送信した。海岸から8キロメートルに落下したとみられる。同社は原因は調査中だとしている。打ち上げから約4分後に地上100キロメートル以上の宇宙空間に到達し、約7分後に約50キロメートル離れた海に落下する計画だった。

 モモは全長10メートルの小型ロケット。民間企業が単独で開発した国内初の宇宙ロケットとして期待が寄せられていた。今回は、カメラなどの観測装置を宇宙空間に運ぶ予定だった。

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北海道大樹町の実験場から打ち上げられる「インターステラテクノロジズ」の小型ロケット(30日午後)=共同
 当初は29日午前に打ち上げを計画していたが、27日に技術的な不具合が発覚し、午後に延期。さらに天候が悪化したため、30日に再延期していた。同日にも、打ち上げ直前にロケットの燃料タンクの弁や、姿勢を制御する基板部品に不具合が見つかり、合計4回打ち上げを延期するなどトラブルが続いていた。

■初の挑戦で技術開発の壁

 インターステラは、元ライブドア社長の堀江氏らが2013年に立ち上げたVBだ。05年に立ち上げた前身の団体を含め、宇宙に到達しないロケットなどで実績を重ねた。初の宇宙への挑戦だったが、技術開発の壁にぶつかった格好だ。

 モモはコストを抑えるために、一般の電子製品などにも使う民生品を活用した。エンジンなどの基幹技術は、これまで世界で実績を持つものを活用した。

 エンジンは、アポロ計画で月面に着陸した米国の宇宙船「イーグル」に使われたピントル式を採用。燃料には、第2次世界大戦中にドイツが開発した「V2」ロケットなど1940年代から使われた実績のあるアルコールの一種であるエタノールを使った。

 2017/7/30 19:34    日経新聞