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支持率急落の安倍政権に打撃…稲田防衛相辞任

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記者会見で監察結果を公表し、辞任を表明した稲田氏(28日午前、防衛省

 稲田防衛相が28日午前、国連平和維持活動(PKO)の日報問題の監督責任を取って辞任を表明したことで、支持率急落で足元が揺らぐ安倍内閣にとって、新たな打撃となることは必至で、厳しい政権運営を強いられることになる。

 「国民の皆様に心からおわび申し上げたい」

 首相は28日午前、稲田氏の辞任について、首相官邸で記者団に説明し、こう謝罪した。その上で「安全保障には一刻の空白も許されない」として、岸田外相が防衛相を兼務することを明らかにした。

 菅官房長官は28日午前の閣議後の記者会見で、「今後、同様の事案が発生しないように抜本的な対策を講じ、国民の信頼を回復することができるよう努めることが大事だ」と強調した。
2017年07月28日 14時20分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

稲田氏が辞任表明 PKO日報監察「幹部が隠蔽」

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防衛省に入る職員ら(28日午前、東京都新宿区)

 防衛省は28日午前、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報を陸上自衛隊が廃棄したとしながら保管していた問題で、特別防衛監察の結果を公表した。日報の情報公開請求に対し、陸自の中央即応集団司令部の幹部が当初から意図的な隠蔽を指示したことが判明。稲田朋美防衛相にデータ保管に関する報告があった可能性を認める一方、非公表方針を了承した事実はないと結論付けた。
 稲田氏は28日の閣議後の記者会見で、日報問題の責任を取り辞任する意向を表明した。同日午前、安倍晋三首相に辞表を提出し、受理された。8月3日にも予定する内閣改造までは岸田文雄外相が防衛相を兼務する。

 首相は記者団に「閣僚が辞任することになったことについて国民の皆さまに心からおわび申し上げたい」と陳謝した。自身の任命責任を認め「国民の皆さまの閣僚への厳しい批判は真摯に受けとめなければならない」と強調した。

 監察結果では、陸自が当初から日報の意図的な隠蔽をはかった経緯が明らかになった。

 2016年7月に、南スーダンの首都ジュバで大規模な衝突が発生した活動を記録した日報の開示請求があった。これを受け、PKO派遣部隊の上級部隊である中央即応集団司令部の幹部が「開示の対象外とすることが望ましい」と判断。10月の請求にも「文書不存在」とし、12月には陸上幕僚監部運用支援・情報部長が廃棄するよう示唆したことが判明した。
 防衛監察本部はこうした陸自幹部の行為を情報公開法(開示義務)違反につながると判断した。

 17年1月には陸自にデータが残っていたことが分かった。日報を巡る国会質問が本格化し、黒江哲郎次官が主導して非公表の方針を決定。その過程で稲田氏が了承した事実は「なかった」とした。

 ただ、稲田氏への報告の有無にはあいまいさが残る。2月13日に陸自幹部ら、15日に黒江次官、岡部俊哉陸上幕僚長らが稲田氏に日報の取り扱いを説明。その際のやりとりについては「日報データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」とする一方で「書面で報告された事実はなかった」と指摘した。稲田氏は記者会見で「報告を受けた認識は今でもない」と強調した。

 関係者の処分も発表し、稲田氏は国会議員歳費に上乗せされた閣僚給与の1カ月分を国庫に自主返納する。黒江、岡部両氏ら5人は停職、減給の懲戒処分。黒江氏は保管の事実を公表せず、自衛隊法(職務遂行の義務)違反に当たるとした。黒江、岡部両氏は辞任した。

 防衛監察本部は再発防止策も明らかにした。PKOなどの日報は10年間保存し、その後は国立公文書館に移管。日報を除く自衛隊の海外活動の報告は基本的に3年間保存する。情報公開請求への対応調査のため情報公開査察官を設ける。

 ▼PKO日報問題 政府は南スーダン国連平和維持活動(PKO)に2012年1月から17年5月まで陸上自衛隊の部隊を派遣した。現地部隊は日々の活動や治安情勢を報告するため日報を作成する。ジャーナリストが首都ジュバで大規模戦闘が起きた16年7月の日報を開示請求したが、防衛相は「廃棄」を理由として不開示を決定。だが12月26日に防衛省統合幕僚監部に電子データで保管されているのが見つかり今年2月に公開した。日報には「戦闘発生」との記述があった。

2017/7/28 11:25    日経新聞