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G20閉幕、揺らぐ自由貿易体制 温暖化も溝深く

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G20首脳会議閉幕後に記者会見するメルケル独首相(8日、ドイツ・ハンブルク)=AP

 【ハンブルク=竹内康雄】ドイツのハンブルクで開かれている20カ国・地域(G20)首脳会議が8日夜、首脳宣言を採択し、閉幕した。宣言では「保護貿易主義との闘いを続ける」と明記したが、トランプ米政権に配慮し、不公正な貿易慣行に対し対抗措置を取ることも容認した。地球温暖化対策では国際枠組み「パリ協定」の離脱を決めた米国と他国との深い溝を残したままで、G20を核に据えた国際協調の枠組みは大きな岐路に立たされた。
 宣言は自由貿易の重要性では一致し、保護主義への対抗姿勢を打ち出した。2016年6月の英国の欧州連合(EU)離脱決定、同11月のトランプ大統領選出などで保護主義的な動きが相次ぐ中、G20としての結束を内外に示した。ただトランプ米政権の主張を受け入れ、宣言では不公正な貿易相手国に対しては関税引き上げといった「正当な対抗措置」を取ることを容認した。鉄鋼の過剰供給問題の解消に向けた努力も盛り込んだ。

 世界貿易機関WTO)といった多国間の通商枠組みの重要性にも言及。安倍晋三首相ら日欧の首脳はサミットの討議で、6日に大枠合意した日欧経済連携協定(EPA)の成果をアピールした。トランプ氏は8日のメイ英首相との会談で2国間の貿易協定を迅速に結ぶと表明。2国間協定を重視する姿勢を強調するなど、対立の構図がより浮かび上がった。

 地球温暖化問題では、中国やロシア、インドなどのBRICS諸国はパリ協定への支持を表明。欧州各国もサミットの討議で協定に関与し続けると主張した。米国に離脱の決定の再考を求める国もあったという。

2017/7/8 22:57    日経新聞