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式年遷宮以外はヒノキ伐採ダメ…木曽悠久の森

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種子から大きくなった天然ヒノキが残る赤沢自然休養林(長野県上松町

 岐阜、長野両県にまたがり、ヒノキやサワラなど世界的にも貴重な温帯性針葉樹林「木曽悠久の森」を保存・復元するため、林野庁中部森林管理局は、伐採要望に対する厳格な対応手順を決めた。

 伊勢神宮の次回式年遷宮(2033年)に向けて、今秋にも予定されている斧入おのいれ式が、新手順による検討第1号になるという。

 木曽は尾張藩による伐採・管理時代から、ヒノキの巨木で知られ、20年ごとの式年遷宮では約1万本ものヒノキを供出してきた。

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前回式年遷宮での内宮正殿の立柱祭。天然の木曽ヒノキが長く遷宮を支えてきた(2012年3月4日撮影)

 国有林は現在、約9万8000ヘクタールに広がるが、長年の伐採で資源の枯渇が目立ってきたため、14年に付知峡自然休養林(岐阜県中津川市)から赤沢自然休養林(長野県上松町)にかけた約1万6600ヘクタールを「木曽悠久の森」に指定。域内の天然林を保存し、人工林も長い時間をかけて天然林に戻すことになった。

 有識者による同局の管理委員会が「悠久の森」での伐採要望があった場合の対応手順を審議。対象を〈1〉国民的な伝統行事〈2〉国宝・重要文化財級の建造物の修復――に限定するとともに、他に入手手段がないなどの基準を盛り込み、最終的に管理局長が判断するとした。これまでは現地の森林管理署で判断、許可していた。

 該当する伝統行事は「現時点では伊勢神宮式年遷宮以外は想定していない」としている。

 次回の式年遷宮へ向けては今秋、公式行事ではないものの、用材確保の最初の伐採にあたる斧入式が中津川市上松町で実施される。中津川市側の予定地が「悠久の森」内で、神宮から正式な申請があれば、新手順で検討が行われる。

2017年06月28日 07時40分    Copyright © The Yomiuri Shimbun