今日のニュース

気になったニュース

東芝、日米韓連合と優先交渉へ 半導体子会社売却

f:id:obaco:20170621174529j:image

東芝本社が入るビル=東京都港区芝浦1丁目

 東芝は21日に開いた取締役会で、半導体子会社「東芝メモリ」の売却について、優先的に交渉する相手を経済産業省が主導する「日米韓連合」に決めた。日本勢が東芝メモリへの出資の過半を握る枠組みだ。将来にわたって、国内での雇用や開発・生産拠点の維持につながることなどから判断した。
 ただ、協業先の米ウエスタンデジタル(WD)による売却差し止め訴訟を抱えたままで、今後の手続きがすんなり進むかどうか、不透明さも残っている。

 政府系ファンドの産業革新機構を軸とする日米韓連合には、日本政策投資銀行や米投資ファンドベインキャピタル、韓国半導体大手のSKハイニックスなどが加わる。買収額は2兆円規模で、東芝の希望に沿った案を提示していた。

 革新機構と政投銀、ほかの日本企業からの資金も含め、日本勢が議決権の過半を握る構図だ。東芝は「企業価値、技術流出の懸念、雇用の確保などから総合的に評価した」とのコメントを出した。

 東芝は、日米韓連合との交渉を今後1週間程度でまとめ、28日の株主総会までに売却契約を結ぶ考え。各国の独禁当局の審査を経て今年度中に売却手続きが終われば、2年連続の債務超過を回避し、株式の上場を維持できる見通しだ。

 ただ、同連合による買収は、WDが売却の中止を求めて米国の裁判所などで起こした訴訟の取り下げを前提条件としている。いったん契約を結んでも、東芝とWDの対立が続く間は不安定な状態だ。

■世耕経産相「歓迎したい」

 世耕弘成経済産業相は21日午後、東芝東芝メモリ売却の優先交渉先に「日米韓連合」を選んだことについて、「技術流出の防止や四日市工場(三重県四日市市)の雇用確保で、一定の条件がみたされた。歓迎したい」と記者団に語った。

     ◇

 〈東芝メモリ〉 4月1日に東芝半導体事業を切り出して発足させた。従業員は約1万人。米ウエスタンデジタル(WD)と四日市工場(三重県四日市市)で、半導体のNAND(ナンド)型フラッシュメモリーを共同生産する。この分野では、2016年の売上高ベースで東芝の世界シェアは2位。WDは3位。1位は韓国のサムスン電子。

2017年6月21日13時58分    朝日新聞デジタル

 

 

東芝、日米韓連合との半導体売却交渉を決定 取締役会

 東芝は21日、半導体モリー事業の売却交渉で官民ファンドの産業革新機構を軸とした日米韓連合と優先的に交渉すると発表した。同日午前に開いた取締役会で決議した。今後は同連合と個別交渉に入り、具体的な売却条件を詰める。ただ協業先の米ウエスタンデジタル(WD)が売却に反対しており、交渉が円滑に進むかどうかは不透明な情勢だ。

 革新機構が軸となる連合は、東芝が求める2兆円超の買収額を提示していた。東芝は6月28日までに同連合との独占交渉入りで合意することをめざす。2018年3月末までに売却を完了したい考えだ。

 同連合には日本政策投資銀行のほか、米投資ファンドベインキャピタルなどが入る。ただベインは半導体モリーを手掛ける韓国SKハイニックスと連携しており、独占禁止法の審査が長引く可能性もある。

 東芝は優先交渉先として日米韓連合を選んだが、「法的拘束力を持たない、あくまで約束」(関係者)との姿勢だ。交渉次第では連合の入れ替えや枠組みが変わる可能性がある。6月28日までにめざすとする最終合意まで曲折もありそうだ。

 一時は米半導体メーカーのブロードコムも有力だった。ただWDが強硬に反対し米裁判所に売却差し止めを求めて提訴したことで、ブロードコムは訴訟リスクを勘案して買収に距離を置いた。結果的に東芝の選択肢は狭まり、革新機構が軸となる連合に傾いたもようだ。

 ただ売却差し止めを求めるWDの訴訟は続いている。革新機構を軸とする連合はWDの訴訟取り下げを求めて同社と交渉する必要がある。

 18年3月末までに半導体モリー事業の売却が終わらない場合、東芝は2期連続の債務超過となる公算が大きい。上場廃止を避けるため、売却先の決定を急いでいる。

2017/6/21 12:08    日本経済新聞 電子版