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フォード、小型車新モデルを中国生産 「米雇用は維持」

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 【シリコンバレー=兼松雄一郎】米フォード・モーターは20日、2019年後半に投入予定の小型車「フォーカス」の新モデルは主に中国で生産し、米国に輸出する形になると発表した。フォーカスはトランプ米大統領の要請に応じて米国からメキシコへの生産移転計画を撤回した車種。同社は多目的スポーツ車(SUV)など他車種の生産で「米国の雇用削減にはつながらない」としているが、混乱が目立つトランプ政権の意図に反した動きも目立ってきた。

 ロス米商務長官は「国際企業は移り気だ。トランプ政権は米国内に工場を設けるよう政策改革を進める」とのコメントを出した。

 米国市場では小型車の売れ行きは停滞し、トランプ政権が求める米国内への投資のリスクが高まっている。米国への生産回帰の前提となっていた国境調整税の導入も暗礁に乗り上げている。フォードにとっては既に新モデルの生産投資を進めている中国に生産を集中させた方が稼働率が上がる。同社は10億ドル(約1110億円)の投資節約につながるとしている。

 トランプ政権に接近していたマーク・フィールズ前最高経営責任者(CEO)は5月に退任している。

 フォードは電気自動車(EV)とハイブリッド車を合わせたエコカーの中国での販売比率を2025年までに7割に引き上げる計画。メキシコ生産撤回を公表した時にEV生産で米国の雇用を守るとしていたが、生産・調達の効率化を進める上で今後さらに中国への集中を進める可能性もある。部品工場も集積し、世界最大の市場がある中国への生産集中がメキシコと同様に政治的な問題になる可能性もある。

 フォードは同時に米ケンタッキー州の工場に9億ドルを投じ、千人以上の期間雇用を生み出すことも発表した。同工場から中国に高級SUVを輸出するとアピールした。

2017/6/21 10:14    日経新聞