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巡航200キロ、新型ミサイルか 北朝鮮が多種化

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北朝鮮が過去に発射したミサイルの映像を見つめるソウル市民(8日、ソウル市) =AP

 【ソウル=山田健一北朝鮮は8日、巡航ミサイル数発を日本海に向け発射し、4週続けて武力挑発を強行した。この間に打ち上げたミサイルは新型の中長距離弾道ミサイルなど5種に及ぶ。韓国軍は多種化で技術力を誇示するのが狙いとみている。そのうち2つは国連決議に違反しないミサイルを選び、米国との対話の糸口を残しておこうとの思惑もにじませた。
 韓国軍合同参謀本部などによると、北朝鮮は8日午前6時18分ごろ東部の元山(ウォンサン)から複数のミサイルを撃った。ミサイルは最高高度約2キロメートルの低い弾道で東北に進み、約200キロメートル離れた日本海に落ちた。

 ジェットエンジンを使い飛行機のように水平飛行する巡航ミサイルと推定される。北朝鮮は空母などを標的にする巡航ミサイル保有しているもようだが、射程は100キロメートル程度とされる。今回のミサイルは新型や改良型の可能性がある。

 合同参謀本部の報道官は8日、「様々な種類のミサイル性能を公開し、米軍の艦隊を攻撃する力を誇示する狙い」と北朝鮮の意図を分析した。6月初旬に原子力空母カール・ビンソンと同ロナルド・レーガンを主体とする2個の空母打撃群を日本海に展開させて、北朝鮮をけん制した米軍に対抗する狙いとみられる。

 北朝鮮は5月14日に中長距離弾道ミサイル「火星12」を、翌週21日には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の技術を応用した固体燃料式弾道ミサイル「北極星2」を発射した。29日も短距離弾道の「スカッド系列」に精密誘導技術を組み合わせたと目されるミサイルを打ち上げた。

 韓国国防省は「火星12」の射程を最大5000キロメートルと推定する。アラスカまで届く可能性があり、米国は「明確で現実的な脅威」(マティス米国防長官)と危機感を強める。朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」(電子版)は8日付で「(米国が)軍事的対決を追求し続け原子力空母などに頼るならその全てを一瞬でくず鉄にする」と威嚇した。

 異例のハイペースで挑発を繰り返す一方、北朝鮮は「米国が正しい選択をするまで実験を続ける」(朝鮮中央通信)と対話の意思ものぞかせる。米国に深刻な脅威を与えないレベルで挑発を抑えている可能性がある。

 韓国政府は8日、ミサイル発射の約7時間半後の午後2時から国家安全保障会議(NSC)を開催。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、追加挑発に警戒するよう指示しつつ「北朝鮮が非核化の意思を示すなら、韓国が先頭にたって国際社会の支持を得られるよう助ける」と述べた。

2017/6/8 23:08    日本経済新聞 電子版