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山菜採りで死者4人、高齢化・運動機能低下か

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山形県警などが作った、山菜採りに伴う事故の防止を呼び掛けるポスター

 山菜採りのシーズンが最盛期を迎える中、山形県内で山菜採りに伴う遭難が後を絶たない。

 県警によると、遭難者は今年13人(4日現在)に上り、既に昨年の12人を上回った。県警は「今月が山菜採りのピーク。注意喚起を強化したい」としている。

 県警によると、山菜採りに伴う死者は昨年0人(ほか行方不明1人)だったが、今年は死者4人(同1人)。過去5年間をみると、2013年に遭難者24人、死者6人(同1人)となったのが最悪だ。遭難者は次いで12年と15年の21人が多いが、死者をみると、12年が1人、15年が3人だったため、今年は両年を上回っている。県警の近藤好司・生活安全部長は「このまま推移すると、13年並みの被害が出てしまう」と危機感を強める。

 遭難者を年齢別にみると、過去5年間では「70歳代以上」が61・5%だったが、今年は76・9%と4人中3人以上を占め、過去5年間と比べて最も割合が高い。また今年、犠牲になった4人全員が高齢者だった。

 原因別では、過去5年間では「道迷い」が毎年最も多く、全体の56・8%を占めているが、今年は23・0%と2番目で、最多は「滑落・転落・転倒」(30・7%)となっている。

 「滑落・転落・転倒」と「病気」を合わせると、今年は46・1%を占め、過去5年間の34・0%を上回る。県警は「山菜採りをする人の『高齢化』と加齢に伴う『運動機能の低下』が進み、遭難者が増えている可能性がある」と分析する。

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 今年の死者4人はいずれも崖の中腹や沢など山中の険しい場所で発見されている。県警は今年の救助例を参考に、〈1〉通報者は日没前に早めに110番通報する〈2〉入山時はGPS(全地球測位システム)機能付きの携帯電話を所持する――ことを呼び掛けており、「救助隊やヘリコプターによる迅速な発見につなげたい」としている。

 さらに県警は、自治体や自衛隊などで組織する「県山岳遭難対策協議会」と連携し、「一人で山に入らず、行き先と帰宅時間を家族に伝える」「道に迷ったらむやみに動き回らず、見晴らしの良い所で助けを待つ」ことなどを訴えるポスターやチラシも作製し、注意喚起に努めている。

 山菜採りが最盛期を迎え、県警は「入山しなければ被害が抑えられるが、『入山するな』とは言えない。それぞれが万全を期したうえで、山菜採りを楽しんでほしい」と呼び掛けている。

2017年06月06日 17時32分    Copyright © The Yomiuri Shimbun