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名所でホタル激減、観賞会中止…上流にヘドロ

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ホタルが激減した樗谿公園内の川を見つめる米沢さん。「何とかして観賞会を復活させたい」と話す(鳥取市上町で)

 ホタルの名所として知られる鳥取市上町の樗谿おうちだに公園で毎年初夏に開かれてきた観賞会が、今年は中止されることになった。

 主催する市民団体「樗谿ホタルの会」が、生息数の減少を理由に決定。関係者は「苦渋の決断だった。何とか対策を考えて復活させたい」としている。

 同会は1973年、樗谿公園に生息するホタルを保護しようと住民有志で結成された。幼虫の餌になるカワニナを放流するなどして生息数の維持に努め、98年からは毎年5月下旬~6月上旬に観賞会を開催。鳥取市も夜間に臨時バスを運行するなどして協力し、例年多くの家族連れや写真愛好家が訪れる初夏の風物詩となった。

 ただ、ホタルの生息数はここ数年で激減。同会の調査によると、ピーク時の2007年には4200匹以上のホタルが飛び交ったが、今年4月に確認できた幼虫は40匹ほどしかなく、「幻想的な光景が期待できない」として中止を決めた。

 減少の要因として、公園の上流にある大宮池の水質悪化が考えられるという。近年、雨量不足のため水の循環が悪くなり、池の底にヘドロが堆積。カワニナが姿を消し、ホタルがすめなくなったとみられる。同会は約5年前から年1回、汚れた池の水を抜いて水質改善を試みてきたが、回復しなかった。

 観賞会の中止に伴い、鳥取市は今年の臨時バス運行を取りやめた。同会は今後、県や鳥取市とホタルの保護策を検討するとともに、来年以降の開催についても協議する。

 同会の米沢正美会長(68)は「長年面倒を見てきたホタルは、自分の子どもみたいな存在で、樗谿公園の宝物でもある。諦めずに解決策を探っていきたい」と話している。 (塩田兼佑)

2017年05月28日 20時21分    Copyright © The Yomiuri Shimbun