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警察署で8千万円盗難の怪 発覚10日「ずさん」苦情も

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現金8572万円が盗まれた広島中央署=広島市中区

 いつ、だれが、どのように持ち去ったのか。広島市中区の広島中央署で、詐欺事件の証拠品として押収した現金8572万円がなくなった事件は、内部での発覚から10日が過ぎた。警察署内で起きた前代未聞の窃盗事件。関係者の計画的犯行との見方が強まる。

■金庫の鍵は2重式

 広島中央署では苦情や批判の電話が鳴り続ける。署員は「私はお答えできる立場ではありません」などと答えるのが精いっぱい。署を訪れ、「ずさんじゃろう」と怒る男性もいた。

 事件は8日夜に発覚した。1階奥の会計課が現場だ。課員が、金庫の鍵がある課長の机の引き出しの錠が壊れているのに気づき、金庫内を確認して判明した。現金は広島県警が2月、「生前贈与」の手数料を名目とした多額詐欺事件で押収した、約9千万円の一部。被害者は全国で400人以上、被害総額は1億6500万円とされる。

 金庫は、ダイヤル式の暗証番号と差し込み型の鍵で2重に施錠するタイプだ。捜査関係者は、差し込み型は施錠され、ダイヤル式は「開いていた可能性も含め調べている」と明かす。

 現金は袋に小分けにし、金庫内でさらに箱に入れて保管されていた。金庫を開けても、一目では現金の有無がわかりづらかったという。盗難後の金庫にはこの箱と現金数百万円が残されていた。日本銀行によると、盗まれた8572万円がすべて1万円札ならば、重さは約8・5キロという。

 県警では原則、押収品を事件の担当課で保管する。だが今回は現金が、多額詐欺事件を担当している生活安全課の保管庫に入りきらず、署長の判断で、会計課の金庫に入れられた。

■他の警察の管理態勢は

 大阪府警は証拠品の紛失や捏造(ねつぞう)などが相次いだ教訓から2014年、すべての証拠品に「QRコード」をつけて管理する仕組みを導入した。コンピューターに証拠品の写真や押収日時、形状などの情報を入力。捜査のために警察官が出し入れした際の記録も残る。

 特に現金は「特別証拠物件」とされ、金額の多少に関わらず、各署の倉庫内の金庫で管理する。鍵は、総務課長と当直責任者のみが管理し、金庫から現金を出す際には倉庫を解錠したうえで、金庫を開ける。

2017年5月19日10時23分    朝日新聞デジタル