今日のニュース

気になったニュース

ハッカー集団に北朝鮮関与の可能性 大規模サイバー攻撃

 米マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズ」を使うパソコンを狙った大規模なサイバー攻撃について、ロシアの情報セキュリティー会社カスペルスキーは15日、ハッカー集団に北朝鮮が関与している可能性を指摘した。

 同社によると、今回の攻撃に使われた「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるウイルスの一部が、「ラザルス」と呼ばれるハッカー集団が過去に使ったものと類似していることがわかったという。「ラザルス」は過去にセキュリティー関係者の間で北朝鮮とのつながりを指摘されており、2014年11月にソニーの子会社の米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントへ大規模なサイバー攻撃を仕掛けた集団と見られている。

 ロイター通信は米セキュリティー会社シマンテック社も北朝鮮の関与を指摘しているとしつつ、両社とも「北朝鮮が関与していると断定するには時期尚早で、さらなる分析が必要だ」と見ていると伝えている。(サンフランシスコ=宮地ゆう)

2017年5月16日11時46分    朝日新聞デジタル

 

大規模サイバー攻撃北朝鮮が関与か 複数社が分析 ソフトの技術的痕跡

 【ワシントン=川合智之】複数のIT(情報技術)企業は15日、世界各地で起きた大規模サイバー攻撃北朝鮮が関与している可能性があるとの分析結果を公表した。北朝鮮ハッカー集団が今回のサイバー攻撃ソフトを作成した技術的な痕跡を見つけたという。ボサート米大統領補佐官(国土安全保障・テロ対策担当)は同日の記者会見で「ソフトは犯罪集団か外国政府によって開発された可能性がある」として「緊密に状況を注視している」と述べた。

 米グーグルの研究者と米シマンテック、ロシアのカスペルスキー研究所がそれぞれ公表した。カスペルスキーによると、北朝鮮ハッカー集団「ラザルス」が2015年のサイバー攻撃で使ったソフトと、今回の攻撃ソフト「ワナクライ」の初期版のプログラムに、同じ記述が存在することがわかった。同一人物によって作成された可能性があるという。

 ラザルスは14年にソニー米映画子会社にサイバー攻撃を仕掛けたとされる。米政府は同攻撃に北朝鮮政府が関与したと断定し、15年に北朝鮮の対外工作活動機関である人民武力省偵察総局などに追加制裁を実施した。

 ラザルスは13年には韓国の放送局と金融機関6社を襲ったサイバー攻撃に関与したとされる。16年にはバングラデシュ中央銀行への決済システムに侵入し、8100万ドル(約92億円)を不正送金した事件にも関わったとの指摘もある。

 シマンテックは、北朝鮮ハッカー集団が31カ国(3月時点)でサイバー攻撃に関与しているとみている。ただIT各社は今回の攻撃が北朝鮮によるものとは断定していない。

 ボサート氏は15日朝(日本時間同日深夜)時点で「150カ国の30万台以上が影響を受けた」と表明した。「週末が過ぎて感染速度は下がっている」という。米政府では被害は確認されていないとしている。

 今回のサイバー攻撃ソフトはデータ復旧の代わりに金銭を要求する「ランサム(身代金)ウエア」で、「これまでに支払われたのは7万ドル以下のようだ」(ボサート氏)。被害が大きかったのはロシアやウクライナ、台湾などという。

2017/5/16 8:37    日本経済新聞 電子版