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無痛分娩、実態調査へ…妊婦死亡など相次ぎ

 麻酔で出産の痛みを和らげる「無痛分娩ぶんべん」をした妊産婦に死亡を含む重大事故が相次いでいるとして、日本産婦人科医会が実態調査に乗り出した。

 無痛分娩は、国内でどれくらい行われているか不明で、全国的な実施総数や事故状況を把握し安全対策に生かす。調査結果を踏まえ、関連学会と連携して研修の実施や安全性向上のための指針策定を進める。

 無痛分娩は、出産に伴う疲労を軽減する利点があり、米国やフランスでは広く普及している。国内でも、高齢出産の増加でニーズが高まっている。ただ、いきみづらくなって出産の時間が長引き、赤ちゃんを器具で吸引する処置が必要になるなどのリスクもある。

 今回の調査は、出産を扱う約2400医療機関が対象になる。過去3年間の実施件数のほか、昨年1年間に起きた大量出血や麻酔薬による中毒症状といった重い合併症についても調べる予定だ。

 同医会の石渡いしわた勇・常務理事は、「無痛分娩そのものが危険なわけではないが、実施には十分な技量と体制整備が必要で、希望者が安全に受けられる仕組みを整えたい」と話している。

 無痛分娩を巡っては、厚生労働省研究班が、2010年1月から16年4月までに同医会が報告を受けた妊産婦死亡298例を調べたところ、無痛分娩だった出産が13例あった。研究班は今年4月、無痛分娩を行う医療機関に対し、急変時の体制を十分整えるよう緊急提言を出している。

2017年05月10日 15時05分    Copyright © The Yomiuri Shimbun