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英首相、異例のEU批判「総選挙の結果に影響与える」

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b3日、英国のメイ首相は厳しい表情でEUを批判した=AP

 【ロンドン=小滝麻理子】英国のメイ首相は3日、首相官邸前で演説し、「この数日の動きを見ると、欧州連合(EU)は英国の総選挙の結果に影響を与えようとしている」と述べ、EUを異例に強く批判した。6月8日の総選挙後に本格化するEU離脱交渉を控え、英・EU双方の間に早くも険悪な雰囲気が漂い始めた。
 英議会は3日に解散し、選挙戦が本格的に開始。メイ氏はエリザベス女王解散を報告した後の演説でEUに言及した。

 発端となったのは4月26日に英首相官邸で開いたユンケル欧州委員長との夕食会だ。独紙フランクフルター・アルゲマイネが30日、EU筋の情報をもとに会合の内幕を詳報。在英EU市民の取り扱いなどを巡る認識の相違が浮き彫りになり、交渉の成功を呼びかけたメイ氏に対してユンケル氏が「英のEU離脱は成功しない」などと表明。ユンケル氏は翌日、メルケル独首相に「メイ氏は違う星雲に住んでいる」などと伝えたという。

 EU側の交渉担当者もツイッターで「メイ氏は交渉の複雑さを理解していない」旨を投稿した。

 メイ氏は3日、厳しい表情で「欧州大陸のメディアは離脱交渉に向けた英国の立場を誤って報じている。EUは英国への態度を硬化させており、複数のEUの政治家や官僚たちから英国に対する脅しが発せられている」と述べた。「EUの一部に離脱交渉の成功を望まない人たちがいるようだ」と述べ、EU側が総選挙の結果に不当に影響を及ぼそうとしていると不快感を示した。

 もっとも、EUに対してメイ氏が批判を強めるのは“選挙向け”の要素もある。EUに屈しない強い姿を示せば、EU離脱を支持する有権者の支持を取り込むことができる。各種世論調査ではメイ氏の保守党が優勢を保つが、勝利を確実にするために「強いリーダー」像を印象づけようとするメイ政権の狙いもありそうだ。

2017/5/4 2:36    日経新聞