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ユナイテッド機、予約超過で客を引きずり降ろす

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9日、米ユナイテッド航空の機内から引きずり出される男性(AP)

 【ニューヨーク=吉池亮】米ユナイテッド航空が国内線の便で予約が定員を上回ったことを理由に男性乗客を強制的に降機させたとして批判を浴びている。

 男性が警察官らに両腕をつかまれ機内の通路を引きずられる様子を撮影した複数の乗客の動画がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で公開されたため、同社最高経営責任者(CEO)は10日、「こうした事態になったことを謝罪する」とするコメントを出した。

 米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、男性は9日、シカゴからケンタッキー州ルイビル行きの便に搭乗したが、定員超過となったため会社側が男性に降機の見返りに航空券の払い戻しを提示。男性が応じなかったため、駆けつけた警察官らが男性の両腕をつかみ、強制的に降機させた。その後、男性の席を得たのは同社職員で、機内には批判の声が渦巻いたという。

2017年04月11日 11時10分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

なぜこんなことに? 米ユナイテッド航空はなぜ乗客を引きずりおろした 

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ジョール・グンター記者、BBCニュース(ワシントン)

航空会社が定員以上の乗客の予約を受け付けるオーバーブッキングは良くあることだが、9日夜の米ユナイテッド航空の場合、男性が無理やり座席から降ろされ、口から血を流しながら通路をひきずられるという事態に発展した。ただでさえ問題山積の同航空はさらに悪評を重ねることになったわけだ。いったいどうして、こんなひどいことになってしまったのか。

フライトのオーバーブッキングはしょっちゅうある。航空会社にとって、空席は費用負担になるため、乗り損ねる乗客がいる可能性を見越して定員以上のチケットを売るのだ。

今回の場合、ユナイテッド航空が出発直前になって、社員4人を中継地まで移動させることにしたのが原因だった。この4人を乗せるため、乗客4人を降ろす必要があると判断したのだ。

オーバーブッキング問題の対応として、航空会社がとるべき第一の手段は、後のフライトに移ってもらうために乗客に何かを提示することだ。9日夜の乗客は、400ドル(約4万4000円)とその夜のホテル宿泊と翌日午後のフライトが交換条件として提示された。

乗客が誰も手を挙げなかったため、提示額は800ドルに倍増された。それでも誰も応じなかったため、マネージャーが機内に乗り込み、降りる乗客4人をユナイテッド側が選ぶと告げた。

このような場合に誰を残すか誰を降ろすかは様々な条件で判断するが、頻繁に利用する得意客(フリークエント・フライヤー)や高額なチケットで乗っている客は優遇されると、ユナイテッド航空の広報担当は確認した。

選ばれたカップルは、自発的に降りると同意した。3人目の女性も同意した。この女性は、無理やり降ろされた男性の妻だと言われている。しかし4人目の男性は、自分は医師で翌朝には患者の診察があるからと、降機を拒否した。

この時点でユナイテッド航空は、別の乗客を選んで降ろすか、提示額を最大1350ドル(約14万8500円)まで引き上げることもできた。

同航空のエリン・ベンソン広報担当は、他の乗客に声をかけたのかどうか確認できないと話した。一方で、800ドル以上の提示がなかったことは確認したが、その理由についてはコメントしなかった。

複数の目撃者によると、降機を拒否した男性は自分は医師で翌日に変更できない予定があると説明していた。この内容は確認されていない。問題のフライトは9日夜のもので、代わりに提示された次の便は10日午後3時出発だった。

目撃者は、自分が降ろされるかもしれないと分かった男性は「とても動転して立腹」し、弁護士に連絡しようとしたという。ユナイテッド航空のマネージャーは男性に、降りなければ治安当局を呼ぶと告げた。

この時点で航空治安当局の係官が男性のもとにやってきた。最初にまず1人、次いでさらに2人。ビデオからも明らかなように、係官たちはやりとりの末に男性を席から強引に降ろさせ、通路をひきずっていった。男性は口から流血しているのが見える。

ユナイテッド航空は規定上は、降機を拒否した男性を無理やり降ろさせる権利がある。次の対応方法は、同航空の運航指針に定められている。しかしこのようなケースはきわめて珍しい。

運輸省によると、2015年に主要な米航空会社を利用した6億1300万人のうち、本人の意志に反して搭乗拒否されたのは4万6000人。全体の0.008%以下だ。

交通機関の利用者の権利を掲げる団体「トラベラーズ・ユナイテッド」の創設者チャールズ・リオチャさんは、搭乗できなかった人のほとんどは、実際に機内に入る前に乗れないと伝えられたはずだと言う。乗客が強引に引きずりおろされる様子など見たことがないとリオチャさんは言い、「胸が悪くなった」と話した。

離陸直前になってスタッフのために乗客を降ろさせるなど、異例中の異例だとリオチャさんは指摘。スタッフを移動させる必要があるなら、それは事前に把握して予約受付の時点で配慮すべきだという。

米国の旅客機利用者は慢性的なフライト遅延と劣悪な接客を諦めて受け入れている状態だと、リオチャさんは話す。さらに、利用者としての権利について情報が簡単に得られないため、このような状況では航空会社の担当者の言いなりになってしまいがちだという。

「これまでの経験から私たちの期待値はとことん低くなっているので、乗客は受け入れるようになってしまっている。しかし社員の席を作るために乗客を引きずりおろすなど、乗客は受け入れてはならない」とリオチャさんは強調する。

ユナイテッド航空最高経営責任者(CEO)は声明を出し、事実関係を調査すると述べた。オスカー・ムニョスCEOは、「ユナイテッドの全員が困惑し動揺しています。乗客を振り替えなくてはならなかったことを謝罪します」、「喫緊に当局と協力し、事実関係を詳細に調査する」と表明している。

ムニョスCEOはさらに、「この乗客と直接話をして、問題にさらに対応して解決するため、男性に連絡をとっている」と書いた。しかし広報担当は、実際に男性に連絡をとったかどうか確認できないと話した。

ユナイテッド航空に呼ばれて男性を引きずりおろした航空治安当局の係官3人のうち、シカゴ航空局は1人について「停職扱い」にしたと発表。係官の行動は「もちろん、航空局が容認するものではない」と表明したほか、「我々の通常手続きの基準に見合っていない」ため、事実関係を調査すると述べた。

9日夜のユナイテッド航空3411便で実際に何があったにせよ(詳細は当然ながら数日の間に表面化するだろう)、ユナイテッドにとって悪い日だったとリオチャ氏は言う。同航空はつい先月末、レギンスの着用を理由に少女2人の搭乗を拒否して物議を醸したばかりだ。

「今回のことを教訓にすべきなのは、実際には乗客ではなく航空会社の方だ」とリオチャ氏。「乗客が学ぶべきことはたったひとつ。セキュリティーが乗ってきたら両手を上げましょう。でないと唇を腫らして、通路を引きずられる羽目になるから」。

(英語記事 United Airlines incident: What went wrong? )

BBC News    4/11(火) 13:52

 

 

 

米航空会社、乗客引きずり下ろす 映像拡散、批判集まる

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イリノイ州シカゴで9日、ユナイテッド航空の機内から無理やり引きずり出される搭乗客の男性(別の搭乗客提供)=AP

 米国のシカゴ国際空港で9日、米ユナイテッド航空が自社の便に職員を乗せるため、すでに搭乗していた乗客を機内から引きずり下ろす映像が交流サイトで拡散し、同社への強い批判が起きている。ミュノス最高経営責任者は「全職員にとって心が乱れる出来事。何が起きたのか詳細に調査を行う」との声明を出した。

 この便はケンタッキー州ルイビル行きで、米CNNによると、ルイビルで別の便に乗務する乗員4人を乗せようとした。過剰予約で座席が足りなかったため、自発的に便の振り替えを受け入れてくれる人を探したが見つからなかった。

 乗り合わせた乗客のフェイスブックへの投稿によると、航空会社側が乗客を選んで飛行機から降りるように求めた。乗客の男性は「自分は医者で、翌朝に病院に行かなければならない」と拒んだが、無理やり連れ出されたという。

 映像では、アジア系の男性が空港の治安当局の職員に両腕をつかまれ、通路を仰向けでずるずると引きずられていた。

 交流サイト上では「ユナイテッド便には乗らない」という声のほか、男性がアジア系だったことから「人種差別だ」との指摘も出ている。乗客が投稿した映像は米東部時間の10日夜時点で1千万回以上再生されている。(ニューヨーク=鵜飼啓)

2017年4月11日11時28分    朝日新聞デジタル