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米英が露へ強硬姿勢、新制裁も…G7外相会合

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10日、イタリアのルッカで開いた先進7カ国(G7)外相会合に出席した岸田文雄外相(右端)ら=AP

 【ルッカ(イタリア中部)=佐藤友紀、森太】イタリア中部ルッカで10日開幕した先進7か国(G7)外相会合で、米英は11日に採択する共同声明に、シリア内戦で化学兵器を使用したアサド政権の後ろ盾となっているロシアへの新たな制裁を盛り込みたい意向だ。

 これに対しドイツやイタリアは慎重な姿勢を示し、最終調整が続いている。

 ティラーソン米国務長官は10日、G7会合前に「世界のどこであっても誰であっても、人道への罪を犯す者には責任を取らせる」と報道陣に語り、シリアのアサド政権とその後ろ盾であるロシアに対して米国が強い態度で臨むことを強調した。

 岸田外相は、10日にモゲリーニ欧州連合(EU)外交安保上級代表と会談し、米国の攻撃は「アサド政権の行動を変え、政治プロセスの打開につながりうる」との見解で一致した。

 米軍のシリア攻撃を全面支持する英国のジョンソン外相も10日、ティラーソン氏との会談後、「ロシアに対する新たな制裁を議論することになる」と強硬姿勢を鮮明にした。米欧日は2014年3月のロシアによるウクライナのクリミア編入を非難し、経済制裁を科している。
2017年04月11日 12時10分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

G7外相、対ロシア圧力強化へ調整 シリア問題

 【ルッカ(イタリア中部)=原克彦、酒井恒平】10日に開幕した主要7カ国(G7)外相会合は内戦が続くシリア情勢を巡り、アサド政権の後ろ盾であるロシアへの圧力を強化する方向で調整が始まった。だが化学兵器の使用を理由にシリアを攻撃した米トランプ政権のシリアへの姿勢はなお曖昧な面があり、強固な結束を示せるかは不透明。ロシアとの関係を悪化させたくない日本の立場も微妙だ。
 英国のジョンソン外相は会合に先立ち「シリア軍関係者に加え、ロシア軍の関係者にも追加の制裁を科す可能性を議論する」と語った。英メディアによるとジョンソン氏はかねてロシアへの追加制裁に積極的で、他の参加国に賛同を求める意向だ。

 米国のティラーソン国務長官は10日、ナチス・ドイツが虐殺を行ったルッカ近郊の犠牲者追悼の記念碑に献花。アサド政権には言及しなかったものの、「世界のどこであっても善良な市民に罪を犯す者の責任を問う」と表明した。同長官は11、12日にロシアのラブロフ外相と会談する予定がある。

 岸田文雄外相も欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表との会談で「米軍の行動がアサド政権の行動を変えるものだ」との見解で一致し、米国のシリア攻撃に理解を示した。

 ただ、7カ国がロシアにどれだけ厳しい態度で臨めるかは予断を許さない。米要人のシリアに関する姿勢がまとまらないためだ。ヘイリー国連大使がシリアへの攻撃について「さらなる行動をとる準備がある」と強硬姿勢を示す一方、ティラーソン国務長官は深入りに慎重な発言をしている。

 各国の立場もそれぞれに異なる。議長国イタリアはロシアがクリミアを併合した後も、2015年のミラノ国際博覧会(万博)にプーチン大統領を招くなどロシアに対し融和姿勢をとってきた。EUがロシアに科す制裁の解除にも前向きだっただけに、急転換するかは不透明だ。

 北方領土問題を抱えロシアとの関係悪化を避けたい日本も似た状況にある。岸田外相はモゲリーニ氏との会談で「アサド政権に影響力を有するロシアとの対話の継続が重要」との見解で一致。化学兵器を使用した疑いがあるアサド政権には批判的でも、ロシアとの対立は避けようとしている。

 今回の会合では核兵器開発やミサイル発射を続ける北朝鮮も重要な議題だ。岸田外相は10日、「度重なる核実験や弾道ミサイル発射は新たな段階の脅威であると説明し、国際社会への明確な挑戦であり断固容認できない。G7としての緊密な連携が重要だと訴えていきたい」と記者団に語った。

 イタリアのアルファノ外相は岸田外相との会談を踏まえ、北朝鮮核兵器やミサイルの開発に対する国連安全保障理事会の決議を順守するよう呼びかけた。

2017/4/11 7:34    日経新聞