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下田市が「過疎地域」に…全域指定は静岡県内初

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過疎指定された下田市。中心市街地では空洞化が進む 伊豆半島南部に位置する静岡県下田市が1日付で、過疎地域自立促進特別措置法(過疎法)に基づく「過疎地域」に指定される。

 改正された過疎法に定められた人口の減少率と財政力が要件を超えたためで、県内で市全域が指定されるのは初めて。今後、国の財政支援を受け、地域活性化や自立促進に向けた取り組みを進めるが、前途は険しい。

 下田市の過疎指定は、過疎地域の要件が人口減少率19%以上から21%以上に、財政力指数も0・49以下から0・5以下に見直す過疎法の一部改正案が、3月31日の国会で可決されたことに伴う措置だ。過疎法は、活力が低下した地域の活性化と自立促進を図るのが目的で制定され、過疎指定された自治体には、国庫補助金の補助率のかさ上げや地方税の優遇措置などがある。

 国勢調査によると、同市の人口は、1990年の3万81人から2015年には2万2916人に減少した。この25年間の人口減少率は23・8%で、人口要件を超えた。また、財源の余力を示す「財政力指数」も、13~15年度の平均が0・495となり、0・5以下の要件に該当した。

 下田市によると、少子高齢化の進展や進学、就職などで若年層を中心とした転出で人口減少が進み、市民税は落ち込んでいる。また、中心市街地のほぼ全域が津波浸水区域内になったことで地価が下落し、固定資産税が減少している。

 下田市は、今後も人口減少が進み、2040年の人口は1万5199人と推計する。ピークだった1975年の3万1700人(国勢調査)からほぼ半減すると予測している。

 また、基幹産業の観光業は、リーマンショック東日本大震災を経て、長期にわたって低迷し、地元経済に暗い影を落としている。観光客数は1987年度の626万人をピークに減少傾向にあり、2015年度は290万人にとどまった。空き店舗や廃業した旅館やホテルも目立つ。

 福井祐輔市長は31日、「過疎地域指定はふがいない結果と言えるが、再生に向けたチャンスととらえ、財政支援を有効に活用した市政運営を進める」とコメントした。(北村勤)

2017年04月01日 18時20分    Copyright © The Yomiuri Shimbun