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東芝傘下の米WH、連邦破産法適用を申請

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 経営再建中の東芝傘下の米原子力大手ウエスチングハウス(WH)は29日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。これに先だって東芝は同日午前の取締役会で、WHの申請方針を事前承認した。WHは原子力建設サービス会社を2015年末に買収したが、人件費や材料費など想定外の費用が膨らみ事業継続が困難となった。東芝はWHを切り離し社会インフラを中心とした事業構造への転換を急ぐ。

 申請に伴いWHは東芝の連結から外れる見通し。WHは最新鋭原子炉の技術を持ち、米国や中国で計8基を建設中だ。核燃料や関連サービス部門は堅調だが、原子炉の新設は規制強化などを背景に工期が遅れ、赤字続きだった。原子力サービス会社の買収で巨額損失を抱え、親会社の東芝の経営危機の主因となった。米国2カ所の原発計画は破産法適用後も継続する見通しだ。

 東芝は7125億円の損失を計上する見通しだったが、WHの破産法適用で実質的に縮小する可能性が高い。だがWHに約8000億円の債務保証をしており、この保証は完全履行する意向。違約金などの支払いを迫られる可能性があり、負担は1兆円程度に膨らむとの見方が出ている。

 17年3月末時点の債務超過が確実な状況は変わらない。東芝は分社する半導体モリーの株式過半売却や銀行団からの数千億円規模の融資でWHの法的処理に備える。

 WHは破産法適用の申請後の有力支援企業として韓国電力公社グループに協力を要請している。

 東芝は06年のWH買収以降に、同社を原子力事業の中核と位置付けた。東京電力福島第1原子力発電所の事故で原発需要が低迷するなか、15年には会計不祥事が発覚。その後のリストラを経ても再建の柱とする姿勢は変えず、世界で新規受注を目指していた。しかし、米原子力事業で巨額損失を計上する見通しとなったことで、WHを早期に連結対象から外す方針に転換した。

 ▼ウエスチングハウス(WH) 1886年に米ペンシルベニア州ピッツバーグで設立された総合電機メーカーを源流とする。1957年に米国初の原子力発電所を建設。95年に3大ネットワークのCBSを買収してメディア事業に参入し、社名をCBSに変更した。99年に原子力部門を英国核燃料会社(BNFL)が買収し今の形となった。2006年に約4900億円(当時の為替レート)で東芝が77%の株式を取得。のちに87%まで比率を上げた。
 世界20カ国以上に原子炉や核燃料製造、原子力関連サービスなどの拠点を持ち傘下企業は約80社で従業員数は約1万2000人。15年度の売上高は5000億円規模。

2017/3/29 15:40     日本経済新聞 電子版

 

 

WH、米破産法の適用申請…東芝巨額損失の原因

 東芝の巨額損失の原因となった米原子力発電子会社ウェスチングハウス(WH)は米国時間の29日、米連邦破産法(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと発表した。

 東芝はWHが米国で手がける原子力発電所建設の工期の遅れなどで、2016年4~12月期連結決算で7000億円超の損失を計上する見込みとなっている。今後も同様の損失リスクが生じる可能性があるため、WHを連結対象から切り離し、経営再建を進める方針を示していた。

 WHの申請に伴い、東芝は海外からの原子力事業から事実上、撤退することになる。

2017年03月29日 16時38分    Copyright © The Yomiuri Shimbun