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汚染対策・圧力…解明進まず 豊洲百条委、21人喚問

社会 政治・行政

 百条委が11日から4回にわたり、21人に証人喚問した結果、何が分かったのか。百条委の要請で東京ガスが提出した資料から、水面下の交渉の一端が明らかになる一方、交渉の中心人物だった浜渦武生・元副知事ら都側の関係者が資料の内容を「知らない」とする場面も多く、解明には至っていない。
 東ガス側の資料には、土壌汚染をめぐる交渉初期の記録が多数あった。都側の資料にはなかった内容も多かった。

 東ガス資料によると、2000年12月、土地売却をしぶる東ガスに対し、浜渦氏の一任を受けたという赤星経昭・元都政策報道室理事が「知事が安全宣言をしないと土地の価格が下がって困るだろう」と売却の判断を迫ったとされる。01年7月には、土壌汚染処理に関する「2者間合意」文書を作っていたことも初めて判明した。都が東ガスに実施を求める土壌汚染対策を、主に都条例が求める範囲に限定する内容。その後、都の土壌汚染対策費が膨らむ原点になった。

 だが、こうした資料に基づく証人喚問は思うように進まなかった。東ガスへの政治的圧力があったとの指摘に浜渦氏は「(質問した)議員の思い込み」と否定。「2者間合意」については、浜渦氏が「知らない。(役人が)勝手なことをした」と関与を否定し、歴代の都の市場長も「知らない」と口をそろえた。

 政治的圧力があったのか、土壌汚染対策を初期にどう協議したのか、今もわからないままだ。このため、百条委は4月4日、赤星氏ら元都幹部3人を証人喚問する。

 土壌汚染が深刻な問題に発展するなか、都がなぜ移転計画を見直さなかったかも百条委で問われた。都が東ガスとの合意を最優先し、交渉を急いだ姿勢が浮かび上がった。

 08年、環境基準の4万3千倍のベンゼンが都調査で検出。当時、市場長だった比留間英人氏は、「(豊洲の)代替地はあるか、築地再整備は可能か、中で随分議論した。最終的にないとなった」と証言した。

 11年、都と東ガスは土地売買契約を結ぶ。その際に都は、土壌汚染対策で東ガスが今後の費用負担をしないことを了承した。当時の市場長の岡田至氏は「(東ガスから)『これ以上の負担がないことを明確に』という要求があった。のまないと永遠に合意できないだろうと(考えた)」と説明した。(別宮潤一)

2017年3月21日05時03分    朝日新聞デジタル