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森友学園の産廃土「財務局が埋め戻し提案」 関係者証言

 学校法人「森友学園」への大阪府豊中市の国有地売却問題で、2015年に地下3メートルまでの埋設物を撤去した際、財務省近畿財務局が費用抑制を理由に、一緒に出た産廃土をその場に戻す「場内処分」を求めてきたと、工事関係者が証言した。半年後、経緯を知った学園の籠池泰典(かごいけやすのり)理事長は財務局の対応に不満を示したという。その3カ月後、定期借地契約から売買契約へ切り替わった。
 朝日新聞は、工事業者が作成した「打ち合わせ記録」を入手した。それによると15年9月4日、近畿財務局の会議室で財務局幹部、国土交通省大阪航空局の担当者、設計業者、工事業者の4者が「土壌改良工事」について協議した。

 工事は定期借地契約中の15年7~12月、環境基準を超える鉛やヒ素を含む汚染土と、敷地8770平方メートルのほぼ全域の地下3メートルまでの「埋設物」を除去する契約で、地主の国が1億3176万円を負担した。

 工事関係者によると、汚染土の処分後、地下の掘削を始めると、コンクリートがらなどのほか契約外の生活ごみが混じった産廃土も出たため、処分の予算が付くかどうか財務局側と打ち合わせた。

 記録によると、業者側が「産廃は仕分け処分費が高く、撤去すると膨大な金額になる。工事を進めてよいか」と相談。財務局側が「上層部への説明がつかない」などと難色を示すと、業者側は「それなら場外に出さない方法を考えるしかない」と反発。財務局側は「場外処分を極力減らす方法を考えて」「借り主との紛争も避けたいので、場内処分の方向で協力お願いします」と求めたとされる。

 廃棄物処理法は、工事現場で出た産廃土はごみと土に分けて適正処理するよう義務づけている。工事関係者は「国の指示はおかしいという認識はあった」と取材に話した。実際には目に付くごみだけ取り除き、容積が減った分は真砂土を入れたという。

 工事関係者は16年3月、籠池理事長に、財務局側の提案で産廃土を「場内処分」したと初めて伝えた。籠池理事長は工事関係者に不満を示したという。自民党鴻池祥肇(こうのいけよしただ)元防災担当相の事務所が作成した「陳情整理報告書」にも、籠池理事長が同月14日に「昨年9月、近畿財務局より不当な提案があったと11日に聞いた」と語る様子が記録されていた。

 国会での審議によると、籠池理事長は翌15日に財務省も訪問。同24日には「国がごみを撤去していたら開校が遅れる」と土地の買い取りを望んだ。財務局は6月20日、鑑定価格9億5600万円からごみ撤去費8億1900万円などを引いた1億3400万円で売却した。

 こうした経緯について、6日の参院予算委員会で民進の白真勲氏がただすと、財務省の佐川宣寿理財局長は、打ち合わせ記録を「承知していない」とした上で、「掘り出したごみを埋め戻すといったようなことを近畿財務局が指示するということはございません」と答弁した。

 その後の民進のヒアリングでは、近畿財務局の担当者への聞き取りについて、財務省の担当者が「していません」と説明。「財務局の人間が法令に違反するようなことを言うわけがない。確かめるまでもないと思っている」と述べた。だが民進の議員から詰め寄られ、「組織として検討する」と答えた。

2017年3月7日05時25分    朝日新聞デジタル