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「猫を捨てることは犯罪」、苦情急増で市が大書

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地域住民の協力で去勢手術をした野良猫。カットされた右耳は手術済みを示す(秦野市提供)

 神奈川県秦野市で野良猫に関する苦情が急増している。

 県平塚保健福祉事務所秦野センターによると、昨年度は37件だったが、今年度は1月末現在で96件に達し、近隣市の2~3倍という。市は春先の繁殖期に向け、適正飼育を呼びかけるパンフレットや、捨て猫防止のポスターなどを使った啓発に取り組む。

 苦情の約8割は糞尿ふんにょうで、ほかに爪で車に傷をつけられたというものも多い。寒冷期に、暖かいボンネットの上は猫のねぐらになるからだ。市によると、急増の背景には、夜間に山中に捨てられていることや、市街地でエサをやる住民が多いことがあるという。

 市は飼い猫と同様に、野良猫についても不妊去勢手術を支援。オス1万円、メス2万円程度の手術費に対し、それぞれ3000円、4000円の助成金を出している。飼い猫は申請者1世帯につき年1匹だが、野良猫は1人5匹と手厚い。昨年度の助成は、飼い猫が396件、野良猫が223件。さらに、個体認識できるマイクロチップを埋め込む手術も、無料で行っている。

 それでも効果が見えてこないことから、市は昨年11月、「猫の適正飼育ガイドライン」と題したパンフレットを5500部作成し、公共施設やペットショップなどに配布した。「屋外飼育なら不妊去勢手術」「置きエサしない」「猫1匹にトイレ1か所」などと、飼い主や住民が守るべきルールを明確化。敷地に入らないように、ミカンの皮を土中に埋める方法なども紹介している。

 繁殖のメインは春先といい、市は近く、保健所や地元ボランティア団体と共同で、県立秦野戸川公園周辺などに貼っている「猫を捨てることは犯罪です」と大書したポスターを、現在の約100枚から200枚に増やす方針。市健康づくり課の坂口憲課長代理は「今や野良猫問題は、自治会など地域住民が一丸となって取り組む課題だ」と訴えている。(中村良平)

2017年02月14日 09時23分    Copyright © The Yomiuri Shimbun