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百舌鳥古墳群整備へ本腰…世界遺産登録後見据え

文化

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木々に覆われた御廟表塚古墳(奥、堺市北区で)

 堺市は、今年から国史跡「百舌鳥古墳群」(17基)の整備事業を本格化させる。

 2015年に策定された長期計画に基づき、今後10年以内にまずは9基で墳丘の復元や発掘調査、木々の剪定せんていなどに取りかかる。世界遺産登録後も見据え、古墳の特徴などがより明確となるように整備し、価値を後世に伝えていく。

 百舌鳥古墳群は44基が現存。仁徳天皇陵など宮内庁が管理する陵墓を除く22基のうち、7基が個別に国史跡に指定されていたが、古墳群として一体的に保護しようと、国が2014年3月に17基を一括指定した。

 市はこれを受けて、保存管理計画を15年3月に策定。発掘調査などを通じて、史跡の価値や特徴がわかるようにすることを基本方針としており、研究者による意見を継続的に聞きながら順次整備していくことにした。

 すでに昨年、第1弾として、寺山南山古墳(堺市西区)の発掘調査を始めており、11月末に「造り出し」と呼ばれる祭祀さいしの場などが見つかった。今後、同古墳では約4年かけて、墳丘全体を石で覆い、埴輪はにわが並ぶ様子などを復元。見学者が墳丘に上れるようにもする。

 また、全長約146メートルの前方後円墳・いたすけ古墳(同市北区)でも、初めてという発掘調査を予定している。

 一方、墳丘が木々で覆われている御廟ごびょう表塚おもてづか古墳(同)では、発掘調査は行わないが、木々の根が古墳に悪影響を与えるとして剪定せんていをするほか、倒木の処理や土砂の流出防止を行うという。

 来春にも、研究者の意見を踏まえ、個別の整備方針を詳しく示した整備基本計画をまとめる予定。現在のところ、9基以外の8基は34年から取り組むとされており、整備費の総額は未定という。

 市文化財課の野田芳正課長は「古墳の現状や周囲の環境に合わせた整備、活用方法を考えていく。(17基の中には対象外のものもあるが)世界遺産に登録されれば、その後の維持、公開にもより良い形でつながる」と話している。(戸田聡)

2017年01月13日 08時00分    Copyright © The Yomiuri Shimbun