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全米に広がるピエロ騒動に政府も介入 「ピエロ恐怖症」との指摘も

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バージニア州アーリントンで販売されているハロウィーン用のピエロのマスク(2016年10月7日撮影、資料写真) 

【AFP=時事】全米各地で不気味なピエロの姿をした人物が出没したとの目撃情報が相次ぎ、ヒステリーが広がる中、警察や学校は事態の収拾に乗り出し、政府も介入する異例の事態となっている。

 不気味なピエロの目撃情報が最初に確認されたのは8月。サウスカロライナ(South Carolina)州でピエロの格好をした男たちが子どもを森の中に誘おうとしていたとの通報があった。

 その後、同様の目撃情報が十数の州で報告され、学校や会社の外でピエロが待ち伏せしている、武器を持ったピエロが車を乗り回している、ピエロが近所をうろついているなどの通報が相次ぎ、当局は対応を迫られた。

 オハイオ(Ohio)州のある学校は、女性がピエロの格好をした男に襲われたと訴えたため、安全上の懸念から休校措置を取った。ペンシルベニア州立大学(Pennsylvania State University)では今月4日夜、不気味なピエロの目撃情報を受けて多数の学生が「ピエロ狩り」を行った。

 国内各地で大勢の子どもたちが仮装し、お菓子をもらいに家々を回る姿がみられるハロウィーンを数週間後に控え、ピエロ騒動はソーシャルメディアをにぎわせている。ツイッターTwitter)では「#IfISeeAClown(ピエロを見たら)」というハッシュタグがトレンドに浮上し、「@SpookyClowns(不気味なピエロ)」というアカウントのフォロワーは18万6000人にも上っている。

 この騒動に政府もついに介入。先週、十数人の逮捕者が出るような悪質な目撃情報は真面目に受け止めるべきだとの見方を示し、連邦捜査局(FBI)や国土安全保障省が対応に当たっていると発表した。

 一方、専門家は、思い込みも含めた目撃情報とその後のヒステリー状態は「ピエロ恐怖症」によるものだと指摘する。

 こうした現象が報告されるのは今回が初めてではなく、1986年に米作家スティーブン・キングStephen King)氏が邪悪なピエロが登場する小説「IT」を発表すると、ピエロ恐怖症は拡大した。同小説は後に映画化もされ、ヒットを記録した。

 ニューヨーク(New York)のレノックスヒル病院(Lenox Hill Hospital)で児童青年精神医学科の代表を務めるマシュー・ローバー(Matthew Lorber)氏は、「私の知る限りで最新の統計では、約10人に1人がピエロ恐怖症だと訴えている」と言う。

 ローバー氏は、ソーシャルメディアが恐怖をあおっていると指摘。その影響で心的外傷が残りやすく、低年齢の子どもたちがパニックを起こす可能性があると警鐘を鳴らす。

 ピエロの養成学校を運営している米サーカス団の「リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー(Ringling Bros. and Barnum & Bailey)」にとっては、この騒動は笑い事では済まされない。米メディアの報道によれば、同団体は声明で「人を笑わせ、笑顔にしたいと願うわれわれのピエロを苦しめ、由々しき問題だ」との見解を発表した。

 だが、カルト的な人気を呼んだホラー小説「IT」で過去にピエロ恐怖症を生んだキング氏は、今回の騒動を笑い飛ばしているようだ。

 キング氏は先週、ツイッターにこんなメッセージを投稿している。「みんな、ピエロヒステリーからそろそろ覚めていいんじゃないか。ピエロの多くは善人で、子どもたちを元気づけ、人を笑わせる存在だ」【翻訳編集】 AFPBB News

AFP=時事   10月12日(水)13時19分