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75歳以上の体力・運動能力 過去最高水準に

スポーツ庁の調査で、75歳以上の体力や運動能力が過去最高の水準になったことがわかりました。健康志向が高まり、運動を習慣づける高齢者が増えていることが背景にあるとしています。
スポーツ庁は去年の5月から10月にかけて、6歳から79歳までの6万5000人余りを対象に体力や運動能力の調査を行い、年代ごとにボール投げや50メートル走、高齢者の場合は歩く能力などの項目で測定を行いました。
その結果、高齢者の調査を始めた平成10年以降で、高齢者はどの年代も体力や運動能力が高い水準となり、特に75歳以上は男女ともに各項目の合計得点が過去最高となりました。このうち障害物をまたいで10メートルを歩くテストでは、75歳以上の女性で平均のタイムが7秒81と、平成10年に比べて2秒余り速くなりました。
さらに運動の習慣と体力の関係を分析したところ、週に1日以上運動している高齢者は運動していない高齢者より結果がよく、過去の運動経験の有無は結果に大きな影響を与えていなかったということです。

スポーツ庁は、運動を習慣づける高齢者が増えてきたことが背景にあるとしたうえで、「現在の運動の習慣が体力の維持により重要なことが示された。これまでスポーツから遠ざかっていた人も、ぜひ運動を始めて、健康の維持に努めてほしい」と話しています。

行政が高齢者の健康づくりを支援
行政が高齢者の健康づくりを支援する取り組みも広がっています。
埼玉県川口市は、高齢者の健康づくりで先進的な取り組みを行っている自治体の1つです。市や、市から委託を受けている介護の支援センターが、地域のスポーツクラブに高齢者を紹介し、運動のきっかけにしてもらう仕組みを作っています。ことし12月から3か月間は、新たに運動教室などに通い始める高齢者に対して会費の半額を助成することを決め、さらなる促進を図っています。
川口市では、介護が必要になる人が5年後には現在より5000人余り増え、およそ2万5000人になると予測していて、そうした人を減らすためにも、高齢者の健康づくりを支援したいとしています。
川口市長寿支援課の田村秀子課長は「運動の習慣を身につけてもらうことで、要介護や要支援の状態にならず元気に暮らせるし、生活の中でやれることも広がってくる。面倒だとか、お金がかかるからと、運動を始めることに尻込みをしている人もいると思うので、きっかけ作りをしていければと思う」と話しています。

行政から高齢者の紹介を受けている川口市内のスポーツクラブで開かれている運動教室には、60歳から88歳までのおよそ20人が参加しています。
参加者の1人、岡部トシさんは、9年前に腰や膝を痛めて、一時は歩けなくなったということです。痛みは徐々になくなりましたが、自宅で生活を続けるには運動する必要があると感じ、4か月前から教室に通い始めました。
教室では、腰をひねったり骨盤を引き上げたりするなど、高齢者に合った軽めのメニューで、正しい歩き方などを学びます。こうした運動を週1回続けることで、体力の目安の1つとされる歩幅は、教室に通い始めてから10センチ伸びました。
岡部さんは「最初はきつかったんですが、4か月通ってすごく楽になりました。少しずつでも元気よくなれるので、頑張って続けていこうと思います」と話していました。
スポーツクラブの土屋一美さんは「皆さんの姿勢がよくなったり、体力が向上したりしているのを実感しています。運動そのものだけでなく、ここに来て友達ができるなど、楽しみができることも大きいと思います」と話していました。

10月9日 17時09分    NHKニュース