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元慰安婦支援、日韓合意踏まえ打ち切りへ 日本政府事業

 日本政府による韓国の元慰安婦支援事業が今年度で打ち切られる見通しになった。2007年に解散した「アジア女性基金」のフォローアップ事業として続けてきたが、昨年の慰安婦問題に関する日韓合意を踏まえ、外務省が来年度予算の概算要求を見送った。

 アジア女性基金は1995年に日本政府が主導して設立し、国民からの募金をもとにした「償い金」や、首相のおわびの手紙を元慰安婦に送る事業を行った。日本政府は基金の解散後もNPO法人に委託し、元慰安婦らを直接訪問し、医薬品などを渡すといったフォローアップ事業を続けてきた。対象は韓国、台湾、フィリピン、インドネシア。予算は韓国分が最も多く、毎年1千万円程度だった。

 昨年の日韓合意に基づいて、韓国政府が設立した財団が、日本政府の拠出金で支援事業を行うことになっている。外務省は概算要求に含めなかった点について「日韓合意に基づいて韓国の財団が類似の事業を始めることが想定される」と説明した。韓国以外は来年度以降も続けるという。

 韓国での事業を受託していたNPO法人の代表を務める臼杵敬子さんは年4~5回、十数人の元慰安婦を訪問してきた。「訪問を楽しみにしてくれている元慰安婦のおばあさんもいる」と話す。事業が打ち切られる見通しになったことについて「元慰安婦は高齢化しており、その方が生きている間は続けたい。続けることが日本政府の誠意を示すことにもなる」と話した。(ソウル=東岡徹)

2016年10月6日01時42分    朝日新聞デジタル