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ボルト折れたまま7カ月運航 日本貨物航空に厳重注意

 貨物専門の日本貨物航空(千葉県成田市)は5日、貨物機のエンジンのボルトが折れたまま、9月までの約7カ月間、運航を続けていたと発表した。整備士が規定通りの整備を行わず、ボルトが折れたのに上司への報告も怠り、記録も残していなかった。国土交通省は同社を厳重注意した。

 同社と国交省によると、貨物機はボーイング747型。今年2月26日、整備士4人がエンジンの修理中、エンジン本体と空冷配管をつなぐボルト4本を外そうとして、うち1本の頭の部分が折れた。ボルトの先端部分は接続部のなかに残り、取りはずせなかった。整備責任者の男性(44)は「定時運航を守るべく、修理を持ち越して飛ばしても大丈夫」と判断、貨物機は通常運航を続けたという。上司へ報告せず、整備記録にも残さなかった。

 4人は3~6月、折れたボルトの先端部分を取り除こうと計4回修理を試み、4回目の6月12日には別のボルト1本も折れた。そのボルトの修理は7月4日に終え、最初に折れたボルトが修理できたのは9月6日だった。

 4人以外の整備士が情報を得て9月16日に整備部長に報告。社内調査したところ、4人が認めた。

 社内調査では、2月のエンジン修理の手順が、整備マニュアルに沿っていなかったことも判明。手順書通りにできない場合、技術部門に相談するルールだが、独自の判断で配管を取り外そうとしたという。

 貨物機は2月以降、ボルトが折れたまま、2420時間飛行、438回離着陸した。トラブルはなかったが、同社は整備士4人を自宅待機とし、処分を検討している。斎藤隆専務は5日記者会見し、「安全は全てに優先すると言っているが、不十分だった。整備士には定時運航のプレッシャーがかかったのかもしれない」と述べた。(伊藤嘉孝)

2016年10月5日18時58分    朝日新聞デジタル