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「幻の果物」厚木リンゴPR本格化…弁当も考案

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「味の良さが厚木産リンゴの特徴」と話す嶋野さん(神奈川県厚木市上落合で)

 神奈川県厚木市で30年ほど前から栽培されながら市場にあまり出回らず、“幻の果物”とされてきた「厚木リンゴ」が脚光を浴びつつある。

 「甘みが抜群」ともっぱらの評判。出荷の最盛期を迎えた9月から、JAや農家が中心に直売所でのPRを本格化させ、新たに考案したリンゴ尽くしの弁当も好評だ。今後は学校給食での使用などを目標に、普及活動を続けるという。

 9月15日、JAあつぎの直売所「夢未市」(厚木市温水)で開かれた試食会。来店客から「厚木でリンゴが栽培されているなんて、知らなかった」「おいしくて驚いた」などの声が上がった。

 厚木では主に、糖度が高い「昂林こうりん」、歯応えのある「陽光」など4種類が栽培されている。直売所では、売り場に4種類の味の違いなどを記した紹介文を掲示してPR。買い物客のほとんどが、地場リンゴの存在を売り場で初めて知るという。

 同JAの伊藤敦史さん(26)は「若い女性に人気」と話す。近くの女子学生らが買い求め、1キロ(4~5個)で500円前後の袋詰めが、100袋以上売れる日もあるという。

 厚木市でリンゴ栽培が始まったのは約30年前。最盛期は北部の荻野地区と南部の相川地区で、約30戸が出荷していたが、高齢化と後継者不足などにより、今は6戸まで減った。

 生産量は現在、年間約8トン。同市上落合の栽培農家、嶋野洋造さん(82)は「夜の温度があまり下がらず、赤みはそれほどでもないが、味は他の産地に負けていない」と言い切る。

 その魅力が様々な料理に生かせることを知ってもらおうと、JAは9月限定で「リンゴ弁当」(650円)を販売。メインのおかずはリンゴの肉巻きとリンゴ煮ハンバーグの2種類で、リンゴとサツマイモ、チーズのマヨネーズあえなどを添えた。用意した1日14食は、完売が続いたため、JAは再開を検討している。

 「学校給食への提供など、活動の幅を広げたい」とJA担当者。市農業政策課も関心を高め、イチゴ、ナシ、ブドウ、柿と並ぶ厚木自慢のフルーツに加えようと、多彩なPRイベントを展開する方針だ。

2016年10月03日 17時35分    Copyright © The Yomiuri Shimbun