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米東部で相次ぐ爆発 強まる警戒、市民に不安

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17日、現場近くで記者会見するデブラシオ市長=AP
 【ニューヨーク=平野麻理子】米東部で相次いで爆発事件が発生した。17日夜にニューヨークの中心部マンハッタンを襲った爆発事件では29人の負傷者が出たほか、同日午前には隣接するニュージャージー州でも爆発が起きた。現時点で特定のテロ組織との関連は明らかではないものの、市民に不安が広がり、米当局は警戒を強めている。

国連総会期間中の衝撃

 ニューヨークでは13日から年に1度の国連総会が開かれており、19日以降は首脳レベルの会合や一般討論演説が予定されている。オバマ大統領や日本の安倍晋三首相ら各国の首脳が参加する。要人の来訪を控えて警備が強化されていたなかでの事件だけに、米国内に広がった衝撃は大きい。

 事件は多くのニューヨーカーが楽しむ週末の夜に起きた。爆発が起きたのは、若者を中心に人気が高いマンハッタン南西部の「チェルシー」地区で、現場は国連本部まで直線距離で約2キロ。多くの飲食店が立ち並ぶ。

 17日深夜に会見したデブラシオ市長は、今回の爆発事件を「意図的な行為だ」と断言した。現時点では過激派組織「イスラム国」(IS)など特定のテロ組織との関係を示す証拠は見つかっていないという。

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  だがCNNテレビは、現場付近で別の不審物が発見され、圧力鍋を改造したものだったと報じた。不特定多数の市民を狙ったテロ行為ではないかとの疑いを完全に払拭することはできていない。

 チェルシー地区は、性的少数者(LGBT)が集うエリアとしても知られる。6月にフロリダ州オーランドで起きた銃乱射事件でLGBTが集うナイトクラブが標的となったことを念頭に、憎悪犯罪の可能性を指摘している米メディアもある。

 ■マラソン大会中止に

 ニューヨークで爆発事件が起きる前の17日午前、隣接するニュージャージー州でも爆発が発生した。付近でマラソン大会が開かれる予定だったが、中止となった。爆弾はゴミ箱に仕掛けられ、このほかに不発弾らしい不審物も見つかった。けが人はなかった。

 米国では2013年、マサチューセッツ州のボストン・マラソンで3人が死亡するテロ事件が起きた。ニュージャージー州のクリスティー知事は18日朝、CNNテレビに「ニュージャージーとニューヨークの事件がつながっているとは考えていない」と話したが、米当局は事件の背景の解明を急ぐとともに、警備態勢を一段と強化する。

 次期大統領を争う共和党のドナルド・トランプ候補民主党ヒラリー・クリントン候補はともにニューヨークがお膝元だ。トランプ氏は事件後すぐに「ニューヨークで爆弾が爆発した」と指摘。テロと断定されたかのように「私たちはタフにならなくてはならない」などと述べた。一方、ヒラリー氏は「詳細が明らかになるまで、結論を急ぐべきではない」と慎重な考えを示した。

2016/9/19 0:04    日経新聞