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相模原殺傷、市と病院対応不十分…有識者検討会

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相模原市知的障害者福祉施設で起きた殺傷事件について、検証結果の中間とりまとめを山本輝之座長から受け取る塩崎厚労相(右)(14日午後3時48分、厚労省で)=鈴木毅彦撮影

    神奈川県相模原市知的障害者施設で起きた殺傷事件で、厚生労働省有識者検討会(座長=山本輝之・成城大教授)は14日、容疑者の措置入院先だった北里大学東病院(相模原市)や市の対応が不十分だったとする検証結果を盛り込んだ中間とりまとめを公表した。

 入院中から退院後にかけて、適切な治療や福祉の支援が行われなかったことを問題点として挙げた。検討会は年内にも再発防止策を盛り込んだ最終提言をまとめる。

 検討会はまず、施設襲撃を予告した植松聖さとし容疑者(26)を今年2月19日に緊急措置入院(強制入院)させ、12日後の3月2日に措置解除(退院)した医学的な判断について検証。関与した精神保健指定医4人の判断については、自傷他害の恐れの有無を基準にしており、いずれも「標準的な判断だった」とした。

2016年09月14日 22時25分    Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

退院後の支援「不十分」 相模原殺傷で厚労省チーム

 相模原市の障害者施設殺傷事件で、厚生労働省の検証チームは14日、逮捕された植松聖容疑者(26)に対する事件前の病院や市の対応が「不十分だった」とする検証結果を公表した。措置入院から退院した後、継続的な支援を行わなかった点などを指摘した。厚労省は検証結果を踏まえ、近く再発防止策をまとめる。

 植松容疑者は2月19日、他人を害する恐れがあるとして市が緊急措置入院を決定。「大麻精神病」などと診断されたため措置入院し、3月2日に退院した。検証チームは、特に退院時の対応や退院後の支援について問題視した。

 検証結果によると、入院先の北里大東病院(同市)は、措置入院を解除する書類に、大麻の再使用を防ぐ指導の必要性などを記載しなかった。法律上の義務はないが、他害のリスクが再び生じることへの意識が欠けていたとした。市も書類に「空欄」があることを問題とせず、退院後の支援策を検討しなかった。

 容疑者は3月31日に同病院の外来で治療を受けた後、通院を中断した。医師は容疑者の家族と十分に話し合わず、薬物の再使用を防ぐため患者をどう支えていくべきかなどの指導をせず、治療の中断につながった。

 一方、相模原市は同病院が提出した措置解除の書類に基づき、容疑者が八王子市の家族と同居すると認識し、市に義務付けられている訪問指導の対象に加えなかった。個人情報保護を理由に八王子市にも情報提供しなかった。

 厚労省は、病院や自治体の責任の所在が不明確だとみている。都道府県知事らが責任を持って退院後の支援策を検討するとともに、患者が他地域に住む場合には自治体間で情報共有する仕組み作りを検討する。

 検証チームの座長を務めた山本輝之・成城大教授は記者会見で「(今回明らかになった問題点は)他の自治体、病院でも課題となりうる。患者が地域で孤立することなく継続的に支援していくことが再発防止につながる」と述べた。

2016/9/14 23:35    日経新聞