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豊洲市場、主要3棟の地下にたまった水確認 成分調査へ

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豊洲市場の青果棟の地下=14日、江東区共産党都議団提供

 築地市場(東京都中央区)が移る予定の豊洲市場江東区)で、主な3棟の地下に水がたまっていることが確認された。本来あるべき「盛り土」ではなく、コンクリートで囲まれた空間部分だ。東京都は雨水とみているが、地下水の可能性も捨てきれない。専門家からは地下水なら環境汚染が懸念されるとの指摘もある。都は水がたまった原因や成分を調べる。

 都によると、水が確認されたのは、青果、水産卸売場、水産仲卸売場の3棟の地下。7日以降に視察した公明、共産、民進の各党都議団によると、1~20センチほどの水深だったという。14日に2度目の視察をした共産都議団は、青果棟にたまっていた水を採取。民間の調査機関に依頼し、ベンゼンやシアン濃度を調べるという。「早ければ2日で結果が出る」としている。

 3棟の地下部分は本来、市場用地の土壌汚染対策を検討した2008年の専門家会議の提言に基づき、深さ4・5メートルまで土壌を入れ替えたり、盛り土をしたりするはずだった。しかし、実際は盛り土がなく、配管や維持作業をするための最高約4・5メートルの空間が設けられている。

 都によると、地下空間の下には、地下水位の上昇を防ぐ目的で厚さ約50センチの砕石層がある。青果以外の2棟では砕石層の上を厚さ10センチ弱のコンクリートで覆っているが、青果棟では砕石層が露出している状態という。

 都は、砕石層があるため、より深い地盤から浸水した可能性は低いとしている。施設周辺の地表をアスファルトで覆う工事が未完成で、地下部分のコンクリート壁が防水仕様ではないため、「雨水とみている」。ただ、地下水位を排水ポンプなどで管理するシステムがすべての施設で稼働したのは今月12日で、「地下水の浸水の可能性もゼロとは言えない」という。

 地下水だった場合、有害物質による汚染が懸念される。土壌汚染対策の具体的方法を検討した都の「技術会議」委員の一人、都環境科学研究所の長谷川猛・元所長は「施設の地下と地盤を隔てる部分に分厚いコンクリートが無ければ、地下から浸水した可能性はある」。元日本環境学会長の畑明郎(あきお)・元大阪市立大大学院教授は「地下水にベンゼンやシアンが含まれる場合、揮発して階段などのすき間から上部の建物内に入る可能性がある」と指摘する。

 都は、約858億円かけた土壌汚染対策工事で、地下2メートル以深の汚染土を環境基準値以下に処理。14年11月以降、計7回の地下水検査でいずれも国の環境基準を下回っており、「仮に地下水でも安全性は高い」としている。

2016年9月14日21時49分    朝日新聞デジタル