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小6焼死再審、母親と同居男性に無罪判決 大阪地裁

社会 裁判

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支援者の前で無罪判決を報告し、涙を浮かべる青木恵子さん=10日午前11時8分、大阪市北区、上田潤撮影

 大阪市東住吉区で1995年に小学6年の青木めぐみさん(当時11)が焼死した住宅火災の再審で、大阪地裁(西野吾一(ごいち)裁判長)は10日午前、殺人と現住建造物等放火などの罪で無期懲役が確定した母親の青木恵子さん(52)=釈放=に無罪判決を言い渡し、同日午後には同居していた朴龍晧(たつひろ)さん(50)=釈放=も同様に無罪とした。青木さんの判決では有罪の柱だった朴さんの自白について「取調官が誘導した疑いがある」と証拠能力を否定し、青木さんの自白も含めて証拠から排除した。

 再審は無罪を言い渡すべき明らかな新証拠が見つかった時に開かれる。戦後に発生し、死刑か無期懲役が確定した事件で、再審無罪になったのは9件目。大阪地検は上訴権を放棄する方針で、即日確定する見込み。青木さんは捜査・公判の違法性を明らかにするため、国や大阪府国家賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こす。

 火災は95年7月に発生。青木さんと朴さんは共謀し、保険金目的で車庫にガソリンをまいてライターで火を付け、入浴中のめぐみさんを焼死させたとして逮捕、起訴された。2人とも公判で無実を訴えたが、実行犯とされた朴さんの捜査段階の自白が有罪判断の柱となり、2006年に最高裁無期懲役が確定。その後、大阪地裁が12年に再審開始を決定、高裁も15年に決定を維持した。

 判決はまず、弁護団再審請求中に行った再現実験では、ガソリンをまくと気化して風呂釜の種火につき、数秒で爆発的な火災が起きたと指摘。自白通りの放火は困難と認めた。

 出火原因について、車庫の軽ワゴンからガソリンが漏れた可能性を検討。同型車の調査などを踏まえ、火災当日のように満タン給油し、運転直後で給油タンク内の空気が膨張していた――などの条件が重なって中身が漏れ出したことはありうるとし、具体的な自然発火の可能性があるとした。

 さらに朴さんから計61通の調書などをとった取り調べに言及。法廷で「問題なかった」と経緯を説明した警察官の証言は、再審段階で開示された捜査報告書と矛盾し、「虚偽と認めざるを得ない」と指摘した。

 これを踏まえ、警察官が「長男が火を付けたのを見たと言っている」などとうそを突きつけ、接見禁止中に「罪を償え」と書いた父親の手紙を見せるなどして強制した自白に任意性はないと判断。「朴は真実を話している」などと青木さんを追い詰めて得た自白も同様と結論付けた。

 ただ、誤判の原因には触れなかった。

■判決骨子

弁護団の実験によれば、朴さんの自白通りに放火することは困難なうえ、自然発火の可能性が具体的に示された

・朴さんの自白は取調官が心理的に強制し、誘導した疑いがある。青木さんの自白も同様に任意性がない

     ◇

 〈東住吉放火殺人再審〉 1995年7月に青木めぐみさん(当時11)が自宅の風呂場で焼死し、大阪府警は保険金目的の放火殺人事件とみて同9月、青木恵子さんと朴龍晧(たつひろ)さんを逮捕した。公判ではいずれも無罪を主張したが、99年の大阪地裁判決は求刑通り無期懲役とし、2006年に最高裁で確定した。2人は09年に再審請求し、11年の弁護団による火災再現実験で朴さんの自白通りの放火は不可能と判明したため、大阪地裁は12年3月に再審の開始を決定。検察側は即時抗告したが、大阪高裁も15年10月に決定を維持し、2人を釈放させた。今年4、5月にあった再審の公判で、検察側は求刑を放棄した。

2016年8月10日13時37分 朝日新聞デジタル

 

女児焼死、当時内縁の夫も再審無罪…大阪地裁

 大阪市東住吉区で起きた小6女児死亡火災の再審判決で、大阪地裁は10日午前、殺人罪などで無期懲役の判決が確定した女児の母親の青木恵子被告(52)に無罪を言い渡した。

 西野吾一裁判長は「警察官が取り調べで精神的圧迫を加えており、自白に証拠能力は認められない」と述べ、自白調書などを証拠から排除した。午後には、当時内縁の夫で同じく無期懲役判決が確定した朴龍●ぼく・たつひろ被告(50)にも無罪判決を言い渡した。(●=日へんに「告」)

 検察側は、控訴しないことを申し立てる上訴権放棄の手続きをただちに取る方針で、同日中に2人の無罪が確定するとみられる。

 朴さんは逮捕後、「自宅車庫内にあった車からガソリン約7リットルを抜いてまき、ライターで火をつけた」と自白。青木さんも一時、「(朴さんと)2人で生命保険金がほしくて、娘を殺した」と認めた。

 弁護団が再審請求後に実施した燃焼実験では、ガソリンをまき終える前に車庫内にあった風呂用ガスバーナーの種火に引火しており、再審開始を認めた昨年10月の大阪高裁決定は「自然発火の可能性を否定できない」と判断していた。

 青木さんの再審判決は、再審請求後に検察側が開示した大阪府警の取り調べ日誌の記載から、青木さんと朴さんが「取り調べで誘導を受け、不自然・不合理な自白をした可能性を払拭できない」と指摘。自白の信用性に関しても、弁護団の実験結果から「自白通りの放火は困難」として否定した。

 自然発火については「ガソリンが漏出する可能性があるとした専門家の意見には高い証拠価値が認められ、自然発火が非現実的とは言えない」と述べた。

 判決後、記者会見した青木さんは、違法な取り調べで精神的苦痛を受けたとして、国家賠償請求訴訟を起こす方針を明らかにした。

大阪市東住吉区の小6女児死亡火災

 1995年7月22日夕、青木さんの自宅車庫から出火、木造2階建て住宅が全焼し、長女めぐみさん(当時11歳)が入浴中に逃げ遅れて焼死した。青木さんと朴さんは同年9月に逮捕され、2006年に殺人罪などで無期懲役判決が確定。2人の再審請求を受け、大阪地裁は12年に再審開始を決め、大阪高裁も昨年10月の即時抗告審決定で支持。2人は約20年ぶりに釈放された。

2016年08月10日 13時48分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

母親ら再審無罪=自白の任意性否定-女児焼死火災・大阪地裁

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再審で無罪判決を受け、涙を拭う青木恵子さん=10日午前、大阪市北区

 大阪市東住吉区で1995年7月、小学6年の女児が焼死した火災で、殺人罪などで無期懲役が確定し、昨年10月に釈放された母親の青木恵子さん(52)の再審判決で、大阪地裁は10日、無罪を言い渡した。西野吾一裁判長は「相当な精神的圧迫を加える取り調べが行われた」と述べ、自白の任意性を否定した。当時内縁の夫で共謀したとされた朴龍晧さん(50)に対しても同日午後、無罪を言い渡した。

「大阪小6焼死火災」

 再審公判で検察側は有罪を求めておらず、逮捕から21年を経て2人の無罪が確定する。
 西野裁判長は、青木さんの捜査段階の自白について「取り調べの最初から犯人扱いし、相当衰弱していた」と指摘。「過度の精神的圧迫を加え、虚偽の自白をせざるを得ない状況に陥った」と述べ、証拠能力を否定した。

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再審判決のため、大阪地裁に向かう朴龍晧さん(中央)=10日午後、大阪市北区

 朴さんの自白についても「自白通りに放火するのは非常に困難。取調官の誘導の疑いが払拭(ふっしょく)できない」と判断した。
 火災の原因については、車の給油口から漏れたガソリンに風呂釜の種火が引火したことによる自然発火の可能性を認め、「抽象的、非現実的なものにとどまらない」と述べた。

時事通信 (2016/08/10-13:38)

 

 

女児死亡火災、母親に再審無罪…大阪地裁

 大阪市東住吉区で起きた小6女児死亡火災の再審判決で、大阪地裁は10日午前、殺人罪などで無期懲役の判決が確定した女児の母親の青木恵子被告(52)に無罪を言い渡した。

 西野吾一裁判長は「警察官が取り調べで精神的圧迫を加えており、自白調書などに証拠能力は認められない」と述べ、自白の任意性を否定した。午後には、当時内縁の夫で同じく無期懲役判決が確定した朴龍●ぼく・たつひろ被告(50)にも無罪判決が出る見通し。(●=日へんに「告」)

 検察側は、控訴しないことを申し立てる上訴権放棄の手続きをただちに取る方針で、同日中に2人の無罪が確定するとみられる。

 朴さんは逮捕後、「現場の自宅車庫内にあった車からガソリン約7リットルを抜いてまき、ライターで火をつけた」と自白。青木さんも一時、「(朴さんと)2人で生命保険金がほしくて、娘を殺した」と認めた。

 弁護団が再審請求後に実施した燃焼実験では、ガソリンをまき終える前に車庫内にあった風呂用ガスバーナーの種火に引火しており、再審開始を認めた昨年10月の大阪高裁決定は「自然発火の可能性を否定できない」と判断していた。

 この日の再審判決は、再審請求後に検察側が開示した大阪府警の取り調べ日誌の記載から、青木さんと朴さんが「取り調べで誘導を受け、不自然・不合理な自白をした可能性を払拭できない」と指摘。自白の信用性に関しても、弁護団の実験結果から「自白通りの放火は困難」として否定した。

 自然発火については「ガソリンが漏出する可能性があるとした専門家の意見には高い証拠価値が認められ、自然発火が非現実的とは言えない」と述べた。

2016年08月10日 12時47分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
 
 
 

大阪女児死亡火災、母親に再審無罪判決
大阪地裁

 大阪市東住吉区で1995年、女児(当時11)が死亡した火災で、殺人罪などで無期懲役が確定後、釈放された母親の青木恵子さん(52)の再審判決公判が10日、大阪地裁であり、西野吾一裁判長は無罪を言い渡した。検察側は控訴しない方針。逮捕から20年11カ月を経て無罪が確定する。

 同日午後には当時内縁の夫だった朴龍晧さん(50)にも無罪が言い渡される見通し。戦後発生し、死刑か無期懲役が確定した事件で再審無罪となったのは、東京電力女性社員殺害事件(2012年無罪確定)に続き9件目。

 4、5月にそれぞれ開かれた2人の再審初公判で、検察側が有罪立証を断念。判決では裁判長が、捜査の違法性や誤判の原因にまで具体的に言及するかどうかが注目されていた。

 2人の再審開始を認めた昨年10月の大阪高裁決定は、確定判決が有罪の根拠にした「ガソリン約7リットルを車庫の床にまき、ライターで放火した」とする朴さんの捜査段階の自白について「捜査員の誘導や押しつけの疑いも否定できない」と批判。車からガソリンが漏れて自然に発火した可能性もあるとの見方を示した。

 再審公判で弁護側は、2人の自白が違法な取り調べの結果で、任意性も信用性も認められないと主張、自白調書や自供書を証拠から排除するよう求めた。裁判所に対しても「なぜ自白の任意性や信用性が安易に認められ、有罪判決が下ったのか検証してほしい」と訴えていた。

 一方、検察側は有罪の主張を諦めながらも、取り調べの違法性は否定し、自白の任意性は認められると反論していた。

2016/8/10 10:12 日経新聞