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三菱自社員が05年不正指摘、11年に経営陣把握しつつ現場任せ=調査委

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(2016年 ロイター/Issei Kato)

 [東京 2日 ロイター] - 燃費不正問題の実態解明に向けて三菱自動車<7211.T>が設置した特別調査委員会(委員長:渡辺恵一弁護士)は2日、不正の原因や経緯をまとめた報告書を公表した。2005年と11年に複数の社員から不正が指摘されていたことが新たに判明。

 11年には経営陣も把握していたが、対応を現場任せにした。会社として不正を把握する機会があったにもかかわらず不正を2度見逃した。同委員会は開発本部や不正に関わった部署だけでなく、「経営陣を含む会社全体の問題」との見解を示した。

 同委員会は、経営陣は恣意(しい)的に燃費試験データの算出に「直接関与した事実までは認められない」としつつ、「競合車に勝つためトップクラスの燃費達成を求めるばかりで、技術的観点からの実現可能性を積極的に議論した形跡が見当たらない」、「開発の実情や実力を十分に把握したとは言い難く、現場に任せきりにしていた」などと批判。開発部門の各部署幹部らも、不正を働いた「性能実験部の業務や問題に無理解、無関心だった」と指摘した。「自動車開発に対する理念の共有がなされず、全社一体となって取り組む姿勢が欠けていたことが本質的な原因」と総括した。

 報告書によると、05年に開催した「新人提言書発表会」で、当時の新入社員が法規に従った方法で燃費試験データを測定すべきだと提言したにもかかわらず、放置された。11年には国内の全従業員を対象に無記名で実施した法令順守に関するアンケートで、開発本部内に「試験結果の虚偽報告」や「品質記録の改ざん、報告書の内容が虚偽」、「認証資料の虚偽記載」などがあるといった今回の不正につながる指摘があった。経営陣にも報告されていたが、調査は不正を行っていた性能実験部が実施し、開発本部に「問題なし」と伝えていたため、踏み込んだ調査などをしなかった。

 会見した益子修会長兼社長は「私を含め歴代の経営陣は現場の生の声にもっと向き合う努力をすべきだった」と述べ、「不正を発見できるチャンスを見逃したことを反省している」と陳謝した。問題の背景には「身の丈を超えた過大な車種展開があった」とも振り返り、現場の負担軽減のためにも企画していたプラグインハイブリッド車1車種の開発中止を決めたという。

 同報告書はまた、1991年から国が定めた方法ではないやり方で燃費試験データを不正に測定し続けていた理由に関して、国が定めた方法での測定は「煩雑」という共通認識が部内に醸成していた可能性が高いなどと指摘した。

(白木真紀 編集:山川薫)

2016年8月2日23時01分 朝日新聞デジタル

 

三菱自動車の不正 経営陣に報告されるも見逃す

三菱自動車工業の燃費データの不正問題で、弁護士などでつくる特別調査委員会は、5年前にも社内からデータの改ざんなどの不正を指摘する声が複数寄せられ、経営陣に報告されていたにもかかわらず、会社は問題がないと結論づけ、不正を見逃していたことを明らかにしました。

三菱自動車は、主力の軽自動車で燃費をよりよく見せるためデータを改ざんするなど、過去10年間に販売した合わせて29の車種で不正を行っていたことが明らかになっています。

この問題で、外部の弁護士などでつくる「特別調査委員会」は、不正の経緯や原因などをまとめた報告書を公表しました。

それによりますと、燃費データの不正を行った開発部門では、平成23年に法令順守の徹底を図るため全従業員を対象に行ったアンケート調査で、「燃費を測定する走行試験の結果で虚偽の報告があった」など不正を指摘する回答が複数寄せられたということです。

こうした指摘は経営陣にも報告されていましたが、会社は十分な調査をせずに「問題なし」と結論づけ、当時から開発部門が行っていた燃費データの不正を見逃していたとしています。

また、経営陣が開発部門の業務が過剰になっている実態を十分に把握しないまま実力以上の目標を設定し、現場に任せきりにしていたことが不正につながったと指摘しました。

そのうえで、「不正行為が法規に違反していることへの意識が極めて希薄で、法規があまりにも軽んじられていた」として、経営陣と社員が一丸となって再発防止に取り組むよう求めています。

調査委「不正の原因は一体感のなさ」

特別調査委員会の委員を務める坂田吉郎弁護士は、記者会見で、「不正の原因は、会社としての一体感のなさだ。それぞれの組織が自分たちのことしか考えずに『タコつぼ化』しており、どういう車を作りたいのかという企業理念が共有されていなかった」と述べ、会社全体で企業風土の改革に取り組む必要があると指摘しました。

益子会長「身の丈を超えた車種展開していた」

三菱自動車工業の益子修会長は記者会見で「多くの方に迷惑をかけて申し訳ない。自動車メーカーの経営者として深刻に受け止めている」と述べ、陳謝しました。そのうえで、「私を含めた歴代の経営陣が現場の生の声に向き合う努力をすべきだった。身の丈を超えた車種展開をしていたと認識している」と述べ、新型車1車種の開発を取りやめたことを明らかにしました。

 

8月2日 19時17分 NHKニュース

 

 

 

三菱自動車 燃費データ不正 体制改善の意見放置 特別調査委報告

 三菱自動車が燃費不正問題の実態解明のため設置した特別調査委員会は1日、不正の原因や経緯を取りまとめた報告書を同社に提出した。三菱自動車は内容を確認した上で、2日に国土交通省に提出する考え。関係者によると、リコール隠しなど過去の不祥事の後、社内に体制の改善を求める意見があったのに、経営陣が放置したのが不正の背景にあると指摘したとみられる。

  調査委は2日午後に記者会見で、報告書について説明。その後、三菱自動車の益子修会長兼社長と山下光彦副社長が会見を開き、追加の再発防止策などを明らかにする。

 報告書には、縦割りが進んだことや、過去の不祥事のため社員の一体感が欠ける組織だったことも盛り込まれたとみられる。

 今回の不正で三菱自動車は、日産自動車向けを含む軽自動車などで燃費データを改ざんしたほか、法令と異なる不正な走行試験を繰り返していたことが明らかとなった。

毎日新聞2016年8月2日 大阪朝刊