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中国の人工島、仲裁裁判所「島でない」 南シナ海問題

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 中国や周辺国が領有権を争う南シナ海問題で、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は12日、中国が独自の権利を主張する境界線「9段線」に国際法上の根拠はない、との判決を出した。南シナ海問題を巡る初の司法判断で、提訴したフィリピンの主張をほぼ全面的に認める判決となった。中国は激しく反発しており、周辺国や米国などとの緊張が高まる可能性がある。

 判決によって、中国が進める人工島造成は、正当性の法的な支柱を失った。フィリピン政府は判決を「歓迎する」と述べたが、中国外務省は「(判決は)無効で、拘束力はなく、中国は受け入れない」とする声明を出した。9段線などの国際法上の判断はこれで定まるが、仲裁判決を強制的に履行させる手段はない。

 裁判では、中国が「歴史的権利」として、南シナ海のほぼ全域に及ぶと主張する「9段線」が、国際法上、認められるかどうかが最大の焦点だった。

 判決は「歴史的権利」について「(中国がこの範囲の海域について)排他的に支配してきた証拠がない」と退け、「法的な根拠がない」と結論づけた。

 そのうえで、中国が9段線の内側の南沙(英語名スプラトリー)諸島の七つの岩礁や浅瀬を埋め立てて築いた人工島のうち、3カ所はもともと、満潮時に海に沈んでしまう「低潮高地」だったと判断。中国は、領海(12カイリ以内)や排他的経済水域EEZ、200カイリ以内)、大陸棚の主張はできなくなる。その他は、経済生活が維持できない「岩」と結論づけられ、中国はEEZや大陸棚の権利を主張できなくなった。

2016年7月12日22時03分 朝日新聞デジタル

 

 

南シナ海、中国の主権認めず 国際司法が初判断 中国「受け入れない」

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 【ブリュッセル森本学南シナ海での中国の海洋進出を巡ってフィリピンが提訴した裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が海域のほぼ全体での主権を主張する「九段線」には国際法上の根拠がないと認定した。この海域で人工島造成や軍事化を進める中国の主張に対する国際的な司法判断が出るのは初めて。中国は判決を受け入れないとしており、国際社会との緊張が高まるのは必至だ。

 判決文は九段線の海域内で中国が主張する主権や管轄権、歴史的権利に関して根拠がないと指摘。そのうえで国連海洋法条約を超えて主権などを主張することはできないとした。中国は96年に同条約を批准している。

 さらに、中国が造成する人工島も「島」と認めなかった。フィリピンが訴えた「中国が人工島を造成したミスチーフ礁などは満潮時に水没する『低潮高地』(暗礁)であり、領海を設定できない」との指摘を認めた。

 スカボロー礁やジョンソン礁などは「岩」であると認定し、排他的経済水域EEZ)は設けられないと判断した。スカボロー礁周辺の海域は中国、フィリピン、ベトナムの伝統的な漁場であり、フィリピン漁船が中国からたびたび妨害を受けていたことについても国際法違反だとした。

 今回の仲裁裁判は国連海洋法条約に基づく手続きの1つ。相手国の同意がなくても一方の国の意思だけで始められる。中国の海洋進出を脅威に感じたフィリピンはこの制度を利用して2013年1月に裁判の開始を申し立てた。中国は拒否したが、同条約の規定に従い裁判官に当たる5人の仲裁人が審理した。

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米海軍が昨年5月に公表した南沙諸島のファイアリークロス礁の画像=米海軍提供・ロイター

 中国外務省は12日、「判決は無効で拘束力を持たない。中国は受け入れないし、認めない」との声明を出した。フィリピンが申し立てた仲裁行為は国際法違反だとして「中国が南シナ海での領土、主権、海洋権益はいかなる状況でも仲裁判決の影響を受けない。判決に基づくいかなる主張と行動にも反対し、受け入れない」と主張した。

 一方で「当事国との話し合いによる解決を堅持する」と強硬手段には出ない考えを強調した。中国は外務省声明より格上の「政府声明」も発表し「中国は南シナ海の島々に主権を持つ」などの従来の主張を展開。「中国は国際法に基づき各国が享受する航行の自由を尊重し支持する」とした。

 中国は1950年前後に九段線を示し、海域のほぼ全域での主権と管轄権を主張してきたが、国際法上の根拠については明確に説明してこなかった。今回、国際的な仲裁裁判所が「国際法違反」と結論づけたことで、主張が根底から覆された。中国とフィリピンは判決に従う義務を負う。しかし、罰則や強制する仕組みはない。

 南シナ海は国際航路の大動脈である上、天然ガスや漁業などの資源が豊富。中国とフィリピンのほか、台湾、ベトナム、マレーシアなどが領有権を争っている。中国はここ数年で南沙(英語名スプラトリー)諸島で埋め立てを進めて人工島を造成したほか、西沙(英語名パラセル)諸島にミサイルを配備し、国際的な懸念が強まっていた。

 主要7カ国(G7)は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で、「法に基づく主張」「力や威力を用いない」「平和的な紛争解決」の三原則を確認した。

2016/7/12 20:29 日経新聞

 

 

南シナ海の中国主権否定 「根拠なし」と仲裁裁判所

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 【マニラ、ハーグ共同】南シナ海のほぼ全域で中国が主張する主権や権益は国際法に反するとしてフィリピンが求めた仲裁手続きについて、国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所は12日、中国が独自に設定した境界線「九段線」は「法的に根拠がない」と判断した。南シナ海問題で国際的な司法判断が下されるのは初めて。中国が反発するのは必至で、南シナ海情勢は一気に緊迫する恐れがある。

 中国は「歴史的権利」を掲げ、南シナ海の大半を囲い込む九段線を根拠に海洋進出を強めてきており、中国に批判的な国際世論が一層高まるのは確実。しかし中国は仲裁判断を無視する方針。

2016/07/12 18:46   【共同通信

 

南シナ海、中国の「九段線」に法的根拠なし 初の国際司法判断

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南シナ海西沙諸島付近の海域で実弾演習する中国海軍(8日)=新華社・共同

 【ブリュッセル森本学南シナ海における中国の海洋進出を巡ってフィリピンが提訴した裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が海域のほぼ全体での主権を規定する「九段線」には国際法上の根拠がないと認定した。この海域で人工島造成や軍事化を進める中国の主張に対する国際的な司法判断が出るのは初めてで、原告フィリピンの訴えが認められた。日米や沿岸国などは中国への批判を強めそうだ。

 南沙諸島などで中国が人工島などを造成している場所についても判断を下した。スカボロー、クアテロン、ファイアリークロスなどの各礁を「島」ではなく「岩」と認定。排他的経済水域EEZ)は設けられないとした。さらにスービ、ミスチーフ、セカンドトーマスなどの各礁は、満潮時に水没する「低潮高地」(岩礁)だとして、EEZだけでなく、領海も設定できないとした。

2016/7/12 18:13 日経新聞

 

中国「九段線」に法的根拠なし…ハーグ仲裁裁判

 【マニラ=向井ゆう子】中国が南シナ海で主張する「九段線」は国連海洋法条約に違反するなどとして、フィリピンが2013年に提訴した仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、「九段線」について歴史的権利を主張する法的根拠はないとする判決を示した。

 中国が南シナ海で進める軍事拠点化を巡り、国際法に基づく判断が示されたのは初めて。

 中国は、裁判への参加も拒否したうえ、判決に縛られない立場を強調してきた。国連海洋法条約は、判決に「拘束力がある」と明記している一方、強制的に従わせる仕組みはないが、中国は、条約加盟国として判断にどう向き合うかが厳しく問われることになる。

2016年07月12日 18時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
 
 
 

中国主張の南シナ海境界線「根拠ない」 仲裁裁判所判決

 各国が領有権を争う南シナ海問題を巡り、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が12日、中国が権利を主張する独自の境界線「9段線」が国際法上の根拠がないとする判決を出した。南シナ海問題を巡る初の司法判断。中国が進める人工島造成などの正当性は、これで国際法上は認められなくなった。

 中国は、判決を受け入れない構え。判決を強制的に履行させる手段はないが、無視すれば国際社会の批判が高まるのは必至だ。

 仲裁裁判はフィリピンが、南シナ海に関する中国の権利の主張や人工島の造成などが「国際法違反」として起こしていた。

2016年7月12日19時03分 朝日新聞デジタル