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空爆で人質の米女性死亡…「イスラム国」発表

 【アンマン=久保健一】イスラム過激派組織「イスラム国」とみられるグループは6日、ヨルダン軍が同日シリア北部ラッカ近郊で行った空爆で、米国人女性1人が死亡したと発表した。

 真偽は不明だが、米軍が主導するイスラム国掃討の「有志連合」に参加するヨルダンと米国をけん制する狙いもあるとみられる。

 投稿は、イスラム国の支配下にあるラッカの広報組織「ラッカ情報センター」の名前で行われた。「ヨルダン軍機が人質の米国人女性を殺害」との見出しがつけられ、本文には、「6日正午ごろ、ラッカ郊外の一地点が1時間以上、連続して爆撃された。イスラム国の戦闘員に負傷者はいなかったが、米国人女性1人が死亡した」とある。

 投稿は女性の名前を「カイラ・ミューラー」としている。米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、ミューラーさんは26歳。シリアで援助活動に従事していた2013年8月に拘束され、家族は多額の身代金を要求されていたという。

 ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「非常に心配している。現時点ではイスラム国の主張を裏付けるものはない。情報を精査している」と述べた。また、「イスラム国の野蛮な行為は、世界の団結を強めるだけだ」と語り、米国と有志連合によるイスラム国壊滅への決意を強調した。

 ロイター通信によると、ヨルダンのモマニ情報相は6日、投稿について「非常に疑わしい。悪質な政治宣伝ではないか」と疑義を唱えた。

 イスラム国がヨルダン軍パイロットを殺害したとする映像を公開したことを受け、ヨルダン軍は5日から報復空爆を実施している。ヨルダン国営テレビは6日、同国空軍の戦闘機がイスラム国の複数の拠点を空爆したと伝えた。ロンドンを拠点とする「シリア人権監視団」は、6日のラッカ周辺への空爆では、30人以上が死亡したとしている。
2015年02月07日 09時58分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 

ヨルダン軍空爆で米国人女性死亡、「イスラム国」主張

 【カイロ=押野真也】中東の過激派「イスラム国」は6日、ヨルダンが同日に実施した空爆で、同組織が人質にしていた米国人女性が死亡したとの声明 を発表した。証拠となる写真や映像などは公開されておらず、真偽は不明だ。空爆を続ける米国とヨルダンをけん制し、分断する意図がありそうだ。

 イスラム国の声明によると、ヨルダン空軍は6日にシリア北部ラッカを空爆。シリアで難民の援助活動に従事し、2013年にイスラム国に拉致されたとされる米国人女性が死亡したとする一方、戦闘員には被害はなかったと主張している。

  ロイター通信によると、ヨルダンのモマニ・メディア担当相は6日、イスラム国の声明の信ぴょう性について「調査中だが、非常に疑わしい」と述べた。米国務 省のハーフ副報道官も同日の記者会見で「(米国人女性の死亡は)確認できない。海外の米国人の個人や家族の情報を開示するつもりはない。微妙な問題であ り、詳細を言うつもりはない」と語った。

 イスラム国の声明では、ヨルダン軍による空爆イスラム教の金曜礼拝の時間帯(正午前後)に実施 されたと強調している。ヨルダンはイスラム教の信者が大半だが、イスラム国は空爆を続けるヨルダンを「イスラム教に敵対する勢力」と非難。イスラム教徒が 重要視する金曜礼拝の時間帯を狙ったと強調することで主張を正当化する狙いがありそうだ。

2015/2/7 10:50 日経新聞