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飼いネコ:アジアでの進化は欧米と別 京大ゲノム調査結果

 飼いネコが世界へ広がった移動の過程を、ネコのゲノム(全遺伝情報)に刻み込まれたウイルスの痕跡から明らかにしたと、京都大のチームが2日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。ネコの品種の多様性や性質の違いを解明する手法として注目されそうだ。

 哺乳類では、過去に感染したウイルスがゲノムの一部に組み込まれることがあり、内在性レトロウイルスと呼ばれる。チームは、日本、欧米などのイエネコ19種計141匹の内在性レトロウイルスを調べた。

 ネコは約1万年前に中東で家畜となり、その一部が欧州から米国へ広がり、別のグループがシルクロードを経てアジアへ移動したとされる。分析の結 果、アメリカンショートヘア、アメリカンカール、ヨーロピアンショートヘアなど欧米のネコの約半数が、従来知られていない新たな内在性レトロウイルスを持 つことを発見。三毛猫などアジアのネコは、ほとんど持っていなかった。

 チームは、欧州で生息していたヨーロピアンショートヘアが、米国へ人と一緒に移動する過程で、別の感染などによって新たな内在性レトロウイルスを獲得し、米国の代表的なネコの起源になったと分析する。アジアのネコは、欧米のネコとは独立した進化を経たとみられる。

 チームの宮沢孝幸・京都大ウイルス研究所准教授は「内在性レトロウイルスの分析から、ネコの品種進化の過程を明らかにできることが初めて分かった」と話している。【永山悦子】

毎日新聞 2015年02月03日 11時23分