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「原始重力波」実はノイズ…欧米チームが解析

 「宇宙誕生直後に起きた急膨張の証拠を初めてとらえた」とする米国の研究チームの観測成果について、欧州宇宙機関(ESA)などは1月30日、「確定的な証拠は見つからなかった」と発表した。

 観測データには銀河のちりによるノイズが大きく影響しており、急膨張を示す証拠にはならないという。

 宇宙は、138億年前の誕生直後、一気に急膨張し、大きくなったとみられている。佐藤勝彦・自然科学研究機構長らが1980年代初めに提唱した「インフレーション(急膨張)」と呼ばれる理論で、急膨張の際には、「原始重力波」という波が発生したと考えられている。

 米国の研究チームは、南極に設置した電波望遠鏡で原始重力波の痕跡をとらえたと昨年3月に発表。インフレーション理論を裏付ける観測結果で、「ノーベル賞級の成果」と注目された。

 しかし、発表当初から、この痕跡はノイズで生じた可能性が指摘され、米国やESAのチームが、観測衛星「プランク」で得られた新データなどを基に共同で解析を進めていた。両チームの関係者は「重力波の痕跡が隠れている可能性はまだあり、今後も研究を続ける」としている。
2015年01月31日 17時57分 Copyright © The Yomiuri Shimbun