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後藤さんの妻に声明強要…世論・政府の揺さぶりが狙いか

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アンマンの日本大使館前で28日、集まった報道関係者に会見する中山泰秀外務副大臣=AFP時事

 「イスラム国」に拘束されている後藤健二さん(47)の妻が29日夜、海外メディアなどを通じて初めて声明を公表した。姿の見えぬ相手に脅迫され、夫の身を案じながらも、気丈に振るまう様子が文面ににじむ。手段を選ばぬ「イスラム国」は、後藤さんの命をたてに、自分たちのメッセージを妻に発信させた。その卑劣さが際立つ。

 妻は声明で、昨年12月2日に「イスラム国」側から最初のメールを受け取ったと明かし、これまで公の場での発言を控えていた理由について「メディアの注目から子どもたちと家族を守るため」と説明した。

 また、「過去20時間」の間に「イスラム国」側から届いたメールで、後藤さんの殺害をほのめかされ、「29日の日没(イラク時間)までに死刑囚と後藤さんの交換が済まなければ、ヨルダン人パイロットが処刑される」というメッセージを公表するよう脅迫されたことを明らかにした。

 「イスラム国」はなぜ妻に声明公表を強いたのか。

 海外の誘拐対策に詳しい青森中央学院大学の大泉光一教授(国際テロ対策)は「身代金の要求などで家族や会社を通して政府に圧力をかけるという方法 はよく見られたが、家族に声明を出させるのは珍しい」と指摘。「『イスラム国』は後藤さん救出に向けた日本の世論を観察したうえで、声明で世論を駆り立 て、日本政府を揺さぶろうとしたのだろう」と分析した。

2015年1月30日12時31分 朝日新聞