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トイレ出入り口と間違え転落死? 新宿なぞの「換気扉」

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 夜明け前の東京・歌舞伎町の雑居ビルで、トイレに入った女性が消えた。見つかったのは約30メートル下の屋外。トイレには出入り口とは別にもう一つの「扉」があった。何が起きたのか。

 東京都新宿区歌舞伎町1丁目の雑居ビル7~9階に入居する飲食店。新宿署によると、昨年12月12日、世田谷区のアルバイト女性(22)は午前1時ごろに友人7、8人で来店し、飲食を楽しんでいた。

 「お手洗いに行く」。女性は午前4時半ごろ席を立ち、9階の女子トイレへ。しばらくしても戻ってこない。女性は酔っていたといい、心配した友人が見に行くと、個室に鍵がかかっていた。ノックしても応答はなく、こじ開けて中に入ると、女性の姿はなかった。

 ただ個室には別の扉があり、その鍵は開いていた。扉の先はいきなり外で、足場はない。午前5時ごろ、店員が「人が落ちたかもしれない」と110番通報。女性は隣接するビルとの隙間の地上に倒れているのを新宿署員に発見され、搬送先の病院で亡くなった。

 署によると、扉は金属製で縦約150センチ、幅約85センチ。扉にはサムターンの錠が付いているが、中から解錠できる。便座から見ると、右が洗面所への出入り口、左が問題の扉。約35センチの段差があり、床から約80センチの位置に転落防止の横棒が1本添えられている。

 自殺は考えにくいといい、個室は施錠されていたため他人が介在した可能性は低い。署は女性が個室を出ようとして誤って問題の扉を開け、バランスを崩して転落したとみている。

 そもそも、この扉は何のためにあるのか。

 新宿区に提出されたビルの概要書によると、ビルは9階建てで、2002年に完成。外から見ると、3階以上の各階の同じ場所に同様の扉がある。いずれも屋外に足場はない。隣のビルとの隙間は1メートルほどしかなく、荷物を搬入するために設けたとも考えにくい。

 ビルの所有会社は取材に「換気用として設けた。窓では十分な換気量を確保できないため、(全面が開く)扉の形状にした」と説明した。設計した建築事務所は「担当した建築士が退社しており、なぜこうした構造になったのかわからない」という。

2015年1月14日10時32分 朝日新聞